多摩美術大学の80年の歴史を振り返れば、数々の改革や整備を経て、教育環境は大きな変化を遂げました。しかし、いつの時代にあってもタマビであることの「らしさ」とは何なのでしょうか。私たちが当たり前のこととして意識していないその「タマビらしさ」、あるいは守り続けてきた「タマビのちから」を、その継承者である本学卒業生で現在活躍中の若きアーティスト、デザイナー諸氏の作品を展示することによって浮かび上がらせ、再認識することがこの展覧会の最も重要なテーマです。これは私たち自身が未来へと継承すべき創立の精神、つまり、タマビの「拠りどころ」とは何かを見つめ直す、大きな「出来事」になると言えます。
本展は、各学科棟のギャラリースペースを中心に展開します。在学生には来るべき将来の自分像を、また、訪れるみなさまに対しては多摩美術大学の教育の魅力とその現場をダイレクトに発信する展覧会となるでしょう。