美術学部 推薦入学試験コンセプト

絵画学科版画専攻

学科・専攻の特色

 版画専攻においては、全国でもっとも早くから銅版画・木版画・リトグラフの専門的な版画教育に取り組み、「多摩美の版画」という独自の技法や表現を確立してきました。そして、国内外の展覧会やコンクールなどで受賞歴をもち、国際的に活躍の場を広げている卒業生を多く輩出しています。そのなかには世界各国からの留学生も含まれ、彼らのほとんどは帰国後もそれぞれの国で作家や教育者として大きな役割を果たしています。
 また、世界でも類を見ない充実した設備を揃えた環境のなかで、ドローイングなどの基礎教育から始まり、理論と実践の両面において版を自在に操る能力の習得、さらには作家として必要な空間概念や自由な造形能力を身につけ、国際的な視野をもつ表現者の育成を実現しています。

推薦入学試験選抜方針

 推薦入学試験では、一般入学試験で評価しきれない「能動性」「広い視野と個性」をもった意欲的な人を求めます。新しい表現と出会いたいと思うこと、自分から動こうとする力が自立した表現者としての道筋になると考えています。そして作品と向き合っていくなかで培われていく思考力や持続力が自らの社会性を養うことになります。さらに、高等学校等とも教育的な連携を進めながら、真摯な姿勢で制作と向き合う個性豊かな人材の発掘をめざしています。
 実技試験「デッサン」は、一般入学試験では、開設以来、一貫して言葉によるテーマを提示し“自由に表現”してもらうことを続けていますが、推薦入学試験では、対象を見つめる力をより重視し“静物”を出題します。基礎的な描写力や造形力を備えているか、制作に対する集中力と持久力があるかを判断します。また提出してもらう「作品」は、これまでに描いた鉛筆または木炭によるデッサンとし、どのような制作をしてきたかを見ながら「面接」を行います。「小論文」では、大学における教養教育を習得するうえで必要な基礎的な能力を幅広く有しているか、持論を有しながら文の構成や考えが的確にまとめられ小論文の体裁として整っているか、版画に対する興味・関心の高さがテーマ設定や文脈から読み取れるかを判断します。
 以上のことを総合的に評価し選抜します。

高等学校等で学習・経験しておいてほしいこと

 美術館や博物館などに行って、多くの作品や作家に出会い、触れ合う機会をもつことを望みます。そして、ただ漠然と見るのではなく、どんな作品が好きか、美術の歴史はどうなのだろうか、どのような作家に興味をいだくかなど、問題意識をもって作品と向かい合い、自らの思考を深めてほしいと考えます。多くの作品を鑑賞することで“観る”力も備わってきます。そして、自分の言葉で人に伝えることを心がけてください。作品を読み解く力、考えを伝える力は、表現者としての基盤となっていきます。