美術学部 総合型選抜・学校推薦型選抜コンセプト

生産デザイン学科テキスタイルデザイン専攻

学科・専攻の特色

 テキスタイルデザイン専攻では「未来をつくるテキスタイル―手とテクノロジー」をモットーとして新しいテキスタイルの創造をめざしています。衣・食・住の要素である繊維製品は生活に不可欠な存在です。本専攻では、繊維から布をデザインすること、また布を使ってものをつくることを学びます。授業では手で布を織り、また染める過程を通してテキスタイルの造形表現を習得します。
 テキスタイルには、繊維工業(生地・資材)、インテリア産業(カーテン・カーペット・寝具等)、アパレル産業(衣服・帽子等)、空間演出・舞台芸術(緞帳<どんちょう>・舞台衣裳等)などの分野があり、卒業生の多くがそれら分野のデザイナーとして活躍しています。また伝統に基づく染織作家やテキスタイルを用いる現代アーティストなど、多彩な人材を社会に輩出してきました。
 風土と文化に根ざした素材、技術、文様、色彩により独創的なテキスタイルが世界中でつくり出されてきました。私たちは広い視野で行動していく若者の好奇心と冒険心こそが、テキスタイルの新たな世界を切り開いていくと考えています。

選抜方針

 総合型選抜では、テキスタイルの力で未来を創造したいという強い意欲をもつ、より個性的な人を求めます。また地球の自然環境と向き合い、さまざまな文化に興味をもつ若い世代の探究心に期待するとともに、高等学校等までの経験をつないで能動的に学び物事に挑戦できる人を求めます。さらに本専攻の特色から、世界にむけた日本の地域繊維産業に貢献する意欲や、染織文化を継承してゆくことに関心を有し、テキスタイルデザインを通じて新領域を開拓する強い意志のある人を望みます。専門技術は大学入学後に学ぶという前提で、基礎造形力と思考力または構想力と表現力および成長できる活力があるかどうかという潜在能力をはかります。
 選択Aでは「小論文」「実技試験」「面接」と「持参作品」から総合的に判断し選抜します。「小論文」では、思考力とそれを表現する力を見ます。問いに対してこれまでの経験に基づく自分の考えを述べることができるかが大切です。「実技試験」の「デッサン・色彩表現」では、観察描写力と色彩感覚がバランスよく備わっているかを見ます。「面接」では「持参作品」を示した上で、積極的に自己アピールしてもらいます。
 選択Bでは「構想表現」と「プレゼンテーション面接」から総合的に判断し選抜します。「構想表現」は問題を理解し独自の構想を表現できているかを見ます。「プレゼンテーション面接」では「構想表現」で示した内容をプレゼンテーションしてもらいます。

高等学校等で学習・経験しておいてほしいこと

 高等学校等の所定の授業以外の学びも意欲的に行ってほしいと思います。さまざまな分野に目を向けることが大切です。自分がおもしろいと思うこと、好奇心はすべての始まりです。とくに関心をもったことには、何であっても徹底的に探求することが大学での学びにつながります。感性そして体力も大切です。ときには自然のなかで心を解放し、体を動かすことも大学で学ぶ準備になります。
 デザインもアートも人間のためのものです。自分の内側だけにこもらず人と対話する時間も大切にして、コミュニケーションの力を身につけてください。どんな小さなことでも良いので、自分で考え自分で判断し行動する体験を積み重ねてください。未来を切り開く基礎力が培われます。