本学の教育が、美術大学の性格上、来るべき社会の現実に対応する専門的な技能の修得と訓練に重きを置くことはいうまでもありません。しかし芸術の創作は、人間を忘れ学理を離れた、単なる職能人にとどまることによっては達成されないものです。ここに本学の教育理念として、懇切な実技指導に加えて、次の2つの特徴が挙げられます。
第一に、学理の尊重は創立以来の本学の伝統です。共通教育ならびに専門教育の両者にわたり、美術に関連した人間と文化の諸問題について、広い基礎的教養を育成し、学理を中心とした専門教育の推進に努めています。
第二に、人間の主体性の確立と創造性の開発は、美術教育に不可欠の条件として、特に重視するところです。教養・学理・実技にわたる教育は、同時に豊かな心情と自由な創意と批判的な精神に貫かれた、芸術的個性の形成を目指しています。
以上の理念の実現も、実技の指導も、ともに本学の少数教育主義によって可能となります。本学はいわゆるマンモス大学ではありません。したがって、カリキュラムは少数の学生を単位に編成され、特にゼミナールを強化して、人間的接触による指導の徹底を期しています。また、PBL(Project Based Learning)では、実際に行われている研究プロジェクトをカリキュラムのなかに有機的に位置づけながら授業として推進し、学科や学年を越えた密度の高い教育を実現しています。
美術学部は、美術にかかわる分野を網羅する8学科より構成され、学生はそれぞれの学科に所属します。さらに、学部に共通する共通教育があります。
