原稿 : 未来の科学の夢絵画展 / 審査委員長 秋山 孝

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「知的な絵画展」

33回を迎えた「未来の科学の夢絵画展」の審査は発明会館で行われました。一般的な絵画展の審査は、作品だけを見てそこから表現される形と色から内容を読み取り審査します。この審査の特徴は、絵画作品と作者のコメントから審査を行うことです。絵画作品とそのコメントを読み上げ、両者から内容を検討し、それにふさわしい総合的な側面からその良さを競うところです。コメントが壮大な内容であっても、絵の方でそれが感じられなければ評価されません。その逆に、絵だけが良くてもコメントの内容が合っていなかったり、考えが浅かったりするのも評価されません。両者の関係が持ちつ持たれつの見事なバランスが必要です。つまり絵でしか表現できないメッセージと、コメントからの的確なメッセージが必要なのです。ここが他の絵画コンクールとは決定的に違うところで、いかにも社団法人発明協会が主催する知的な絵画展に思われます。 文部大臣賞は高梨ひなたさん「きらわれる騒音を電気に変えて利用する装置」、経済産業大臣賞は瀬戸裕樹くん「雨雲そうじゅう衛星」、特許庁長官賞は森美月さん「地雷を抱きしめる花」、国立科学博物館長賞は奥野正曜くん「時空をこえる船」で分かるように、その時代を反映するテーマで描かれています。「騒音」「雨雲」「地雷」「時空」などと審査員にも響くテーマを選んでいるところもセンスを感じるところです。

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コメント「CHINA ILLUSTRATION EXHIBITION 2009について」 / 第二回全国挿画美術展カタログ

秋山孝(多摩美術大学教授・秋山孝ポスター美術館館長・深センイラストレーション協会終身名誉会長)

CHINA ILLUSTRATION EXHIBITION 2007に引き続き、2009年に2回目のイラストレーション全国展の公募審査が行われた。絵画とは異なりイラストレーションは、マスメディアの中で活躍する絵のため審査は困難を帰する。なぜならば、伝えるべき目的や内容があっての結果でなければならない。つまり審査する作品のメッセージを読み取らなければならないのである。あるときは非常にシンプルなものであったり、子どもっぽい表現であったり多種多様な表現だ。一般的な絵画は、案外ひとつの方向の価値に向かって進めば審査が容易になる。ところがイラストレーションは表現だけでは評価基準にならない。時代性であったり、伝えるべきターゲットを意識したり、社会への影響力やさらに未来に向かっての予言的なものであったりする。これを制作者、主催者それに審査員が意識して挑まなければならない。 そう考えると、このイラストレーションの全国展は毎年開催し、その年の傾向やイラストレーターが着目する視点などを、時代の変化や社会の問題などをベースに敷き論じる必要がある。ということは、このイラストレーションコンクールは、用途に合わせメディアの各部門に別け、審査しその年の各部門における傾向などを分析をしなければならない。これが可能になると、中国のリーダー的なイラストレーションのコンクールとなる。そしてその結果、世界に発信するコンクールとして文化芸術などに強い影響を与え、社会などに貢献することになるだろう。そうしなければイラストレーションの持っている独自性や、イラストレーションの現代性の価値を失うことになる。
2010.03.01

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Q&A : "Graduation Commemoration, Asia Creative Academy (Korea)"

"ACA(Asia Creative Academy, 韓国)の卒業記念にあたっての質問と答え"

  • [テーマ]---------ACA(Asia Creative Academy, 韓国)の卒業記念にあたっての質問と答え
  • [質問]--------- チェヘイニム (韓国 ACA)
  • [回答]--------- 秋山孝
  • Q:韓国 ACA のチェヘイニム ACAの卒業記念にあたってこれからもっとよいクリエーターになる為にどのような考え方と姿勢が大事なのか。
  • A:秋山孝 社会は複雑です。よいクリエーターになるためには、「『正義と善良な生活・人間の義務と責務』を果たすことが難しいということ」を深く考えて議論をしてください。 ぼくの仕事と生活において大切にしているキーワードをあげてみます。参考にしてください。
  1. 「気が乗らないから」などと動かないのは何も始りません。ぐずぐずしていては時間ばかりが過ぎて行きます。だからなにはともあれ開始してください。 言い訳ばかりしていないで、今すぐに可能なことを部分的でもよいから始めましょう。始めてしまえば頭は動き出し、考えはまとまってきます。仕事をスタートする際の極意です。 たゆまず動き少しずつでも進めて行くと、いつしか仕事は完成が見えてきます。いかなる仕事でも真剣に行えば興味が湧いてきます。
  2. 仕事の種類が幸福にするのではなくて、創造と歓喜が幸福にします。最大の不幸は、仕事のない生活であり、生涯の終わりにその実りのない生活です。 いくらお金に不自由しなくとも、遊びばかりの人生ではつまらないものです。享楽は必ず飽きます。一番の幸福は、自分に与えられた仕事を一生懸命こなすことから得られます。 休暇は労働と同じく人生に大切なものと考え尊重しなければなりません。より良い仕事をする為には充分な休日が必要です。
  3. 習慣は幸福の実現にきわめて重要です。悪い習慣を捨てようと努力するのではなく良い習慣によって悪い習慣を置き換えていけばよいのです。
  4. 自分の持つ能力を世間が活用したいと申し出てきたら、誠心誠意これに応じて貢献すればよいのです。遠慮や尻込みをしてはいけません。そして自分の仕事が完了したら、 すぐさま退くのがよいのです。それ以上の未練を持ってはいけません。
  5. そもそも世の中で脚光を浴びたいと言う欲求自体が、意味のないことです。権力や地位を追いかける生き方では、穏やかな心は決して得られません。
  6. 人間は大事なことでも時が経つと容易に忘れてしまいます。自分が書き抜いた金言でさえ、時間とともに記憶の彼方へ消えて行きます。 大事なことは繰り返し復唱する必要があります。
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Publishing (Manuscript) / Jyunichiro Kida website (2010.08.09 column)

原稿掲載 / 紀田順一郎のホームページ (コラム 2010年08月09日)

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原稿 : 未来の科学の夢絵画展 / 審査委員長 秋山 孝

科学の夢のメッセージに感動
社団法人発明協会の主催による「第32回未来の科学の夢絵画展」の審査委員長になりました秋山孝です。よろしくお願いいたします。 32年間も続いている意義のある絵画コンクールです。このコンクールの特徴は、幼稚園児や保育園児、小・中学生が「未来の科学の夢」を想像し、絵によって具体的に伝えるアート表現です。心の中に秘められた未来の青図を、美しくそして楽しく表現し明らかにします。見る人は、作者の心の中をそっと覗かせてもらい共感する喜びがあります。人々の考えていることや想像していることを見たり聞いたりすることはなかなか簡単には出来ません。絵にすれば、ぱっと輝くアイデアがいとも簡単に理解できます。こんな素晴らしいことはありません。そのメッセージはじわっと心の中に忍び込み、感動へと導いてくれるのです。 今回は全国からの応募総数は9,967点で、最終選考に残った作品について厳正に審査を行いました。内容も充実して柔軟な発想を自由に描いた魅力的な作品が多く、審査委員一同作品を吟味しながら議論し選考いたしました。 文部科学大臣賞には、小沼優希君の「ミクロドクター」が選ばれました。現代の大問題、ガン治療をテーマとし、小さなロボットがガン細胞を退治するという大胆なアイデアでした。色彩も明暗、寒暖対比と見事な配色で、伝えたいメッセージを明確にしています。目に見えないものを見えるようにする表現の巧みさがありました。 経済産業大臣賞など他の受賞者の作品も見事でした。田中寛之君の「蒸気浄水船」、手塚悟君の「タコ型はしご車」、工藤光晴君の「化石に生命の水をかけて、復活!」、西村行騎君の「胴体が伸びる腹巻き」他の作品からも、未来に向けて社会に貢献出来るような科学の夢のメッセージが伝わってきます。

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[Sozai] --------- 100401 / nakazato /

原稿 : 完全鉄男 『鉄男』から『鉄男 THE BULLET MAN』までの軌跡 / 「マーシャル・アリスマンについて」

  • [タイトル] -----------「マーシャル・アリスマンについて」
  • [書籍名] ----------- 完全鉄男 『鉄男』から『鉄男 THE BULLET MAN』までの軌跡
  • [発行日] ------------------- 2010.05.14
  • [発行] ------------------- TOKYO★1週間編集部
  • [クライアント] ----------- TOKYO★1週間編集部
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