Utopian Landscape Journey, −空想風景紀行−

藤井 まりな

作者によるコメント

空想の世界をえがくイラストレーションと紀行文
私にとってイラストレーションの魅力とは、現実にはない自分の中だけにある風景を、感覚的に相手に伝えられることです。自分の中の空想の風景を描き、その世界で旅をするという体で文章を書くことにより私は、私の中だけにある空想の世界を作りあげました。「イラストレーション」と「言葉」の二つの面から、その空間の音や温度、その世界の文化や空気をえがくということを試みた作品です。

担当教員によるコメント

藤井まりなは、「Utopian Landscape Journey〜空想風景紀行〜」というタイトルでイラストレーションポスターと「空想の世界をえがくイラストレーションと紀行文」和綴じ本を制作した。「空想」とは何か。それは彼女にとって「現実にはない自分だけにある風景」そして「感覚的に」とある。また、それを「イラストレーション」と「言葉」で伝える魅力について述べている。描いてる風景に登場する鳳凰や巨大な石それに象徴的な山に朝日などの輝きだ。光が透過し反射したりしている。静かで人気のない森、音のない夜の道、それに海の上空に浮かぶ飛行船とやはり静かなのだ。ぼくは、彼女の作品から早朝の瞑想時間のなかに吸い込まれた自分だけの静謐な時間を獲得したような気がした。

教授・秋山 孝