華々
本田 あかね
担当教員によるコメント
一瞬、地と図がせめぎ合う無機的抽象のようにも見えるクールな画面。しかし時間と共に、白地に浮かぶ花弁のシルエットが一斉に語り始める。やがてその数たるや、フレームを越えてどこ迄も広がりをみせ、いつしかこの絵を前に観る者は、本田が言う「華々」の直中に身を置くことになる。説明的描写を極力廃し、一筆一筆線描の集積として表された「花弁」を通し、人は様々なイメージを自身の情景に重ね、より身近に感じとるのではないか。学部時代一貫して自然主義的な流れとは一線を画し、絵画とは何かを問い続けた本田が出した一つの答えが、ここにある。
教授・武田 州左
- 作品名華々
- 作家名本田 あかね
- 作品情報技法・素材:雲肌麻紙、岩絵具、水干絵具、パステル、透明水彩
サイズ:H1830×W1830mm - 学科・専攻・コース
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