箱の裏と再開発ニューグラウンド, 聞き耳
村上 あずさ
担当教員によるコメント
村上の作品は感性が躍動している。3年生の人物と町の風景を組み合わせた作品は、従来の絵画の約束事を取り払い、平面性を強く意識したものだった。村上に変化が訪れたように記憶している。コンセプチュアルアートやミニマルアート以降の自閉症的症状を解放しようとする、80年代の新表現主義の影響があったのだろう。それに当てはまる作家を好きな作家に挙げている。それ以来彼女のモティーフはどこにでも存在した。アトリエに点在するごみ、自分が作ったオブジェ、そのオブジェを加工した残骸、イメージの断片であるドローイング。それらが絵画言語に置き変わり、画面上にまるで踊るように奔放に配置されてゆく。卒業制作は、感性と創作力が村上の中で見事に一致した作品となった。
教授・室越 健美
- 作品名箱の裏と再開発ニューグラウンド, 聞き耳
- 作家名村上 あずさ
- 作品情報『箱の裏と再開発ニューグラウンド』
素材・技法:アクリル、キャンバス
サイズ:H218×W291cm、H194×W259cm
『聞き耳』
素材・技法:アクリル、キャンバス
サイズ:H65×W51×D9cm - 学科・専攻・コース
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