Atomic

森田 和奏

担当教員によるコメント

この作品はレトロモダンなイメージとスピード感が印象的な作品である。作者は、誰かが作ったものと自分が作ったものとのハイブリッドとしての作品を作りたいとのコンセプトを基本として、リサイクルショップで見つけた古い工業製品や玩具、捨てられた廃材などを組み合わせながらも、一方でオーソドックスなモデリングの技法により制作した流線型のフォルムを組み合わせて表現している。作品の細部を見ていくと、文明批判とも受け取れるようなオブジェの組み合わせも見られ、作者の人間社会の中に渦巻く様々な矛盾を表現したいという気持ちが伝わってくるたいへん魅力的なアッサンブラージュの作品となっている。

教授・川越 悟