ゴリラ進化論

金眞 直希

作者によるコメント

今いるところから見える憧れの世界。そこへ向かってまっすぐ努力していく中で、今いる世界の大切なものを忘れがちになってしまう様子をゴリラを使って描きました。ゴリラはよく力強いイメージを持たれますが、とても繊細で優しくて仲間想いです。無我夢中で歩いていたゴリラは過ちに気付くことができ、そんな彼を仲間達も見捨てません。僕の友人はみんなゴリラなんだと思います。

担当教員によるコメント

ゴリゴリのゴリラ愛にあふれた作品である!金眞直希はムーブメント(2年次のアニメーション課題)でもゴリラをモチーフにコミカルでインパクトのある作品を前期後期2作品完成させた。3年次はサンタクロースや酔っぱらいなどを主人公に毒と悲哀にみちたユーモラスな作品を作っていたが、やはり卒業制作は真骨頂のゴリラ超大作となった。全編ジャンベ(アフリカンドラム)によるビートが鳴り響き、ゴリラの想いをうたいあげる、たくましく、時には哀しげに。ゴリラということでペンが乗っているせいか、動画が実に活き活きと、伸び伸びとしている。果敢に挑んだ長いカットやカメラワークのある難しいカットが見事に作品の魅力を押上げている。いつかまた新作ゴリラを見せてほしい!

教授・野村 辰寿