Next Generation Koto.

神崎 友汰

作者によるコメント

日本伝統楽器のひとつである箏は、近年表舞台から姿を消そうとしています。音楽スタイルの変化や価値観の変化によって、箏自体のスタイルが合わなくなってきているからです。本プロジェクトはもう一度、箏の魅力を探り現代の形に沿わせ、箏の認知度、演奏者の人口を底上げすることが目的です。

担当教員によるコメント

彼は自動車のデザインを専攻する学生で、日頃から、プロダクトデザインのフォルムについて興味を持ってい
ました。本来であれば卒業制作では、「動態のフォルムのデザイン」をテーマとしたかったのだと思います。
しかし、彼のお母様が琴の奏者であったことなどもあり、今回の「琴のリデザイン」を選択しました。
和楽器を深くリサーチし、古典的な部分に改良を加え、現代的で、美しく、洋楽器ともアンサンサンブル可能な楽器へと昇華させたプロセスは素晴らしいものでした。音色の部分では、まだ未消化なことも否めませんが、今後の電子楽器と和楽器の融合という方向性では十分に意味のある提案になったと思います。

教授・田中 秀樹