独特な世界観、オリジナリティ■れる作風を武器に、広告やテレビアニメ、ミュージックビデオから国家プロジェクトのPR動画などまで、幅広いジャンルをフィールドにして活躍している卒業生たちを紹介します。7『クレヨンしんちゃん』から国家プロジェクトのPR動画までを手掛ける『東アジア文化都市2019豊島』 プロモーション映像久野遥子 13年グラフィックデザイン卒修了制作作品が国内外で評価されて、そのまま作家に『アップリンク吉祥寺』マナー動画ぬQ 12年大学院グラフィックデザイン修了在学中の1999年に結成された安達亨さん、板倉俊介さんによるクリエイティブチーム。高速紙芝居『安全運転のしおり』(2014年)、東京都選挙管理委員会の依頼で制作した『18歳選挙権』PR動画など、多くの話題作を生み出している。Kuno Yoko イラストレーション、立体物、アニメーションなどを制作。『映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ』のキャラクターデザイン、NHK Eテレ『おかあさんといっしょ』の人形劇『ガラピコぷ〜』のオープニング映像を担当するなど多ジャンルで活躍。上=『イルカのイルカくん』 ©AC部下(左・右)=昨年、さいたまスーパーアリーナで開催された、世界最大のアニソンライブイベント「Animelo Summer Live」にAC部が出演し、約2万7千人の前で、TVアニメ『ボブネミミッミ』に登場する高速紙芝居を披露。©Animelo Summer Live 2018Nu Q 『ニュ〜東京音頭』が国内外で注目されて以来、pixiv Zingaro や TETOKA等のギャラリーで個展を開催するなど、幅広い活動を展開。水曜日のカンパネラなどのミュージックビデオやNHK Eテレ『シャキーン!』クイズコーナーのアニメーション制作なども。18年には、メディア芸術コースにて特別講義を実施。 卒業制作作品であり、第17回「文化庁メディア芸術祭」新人賞受賞作品で、今も名刺代わりになっているという映像作品『Airy Me』をはじめ、岩井俊二監督作品『花とアリス殺人事件』のロトスコープアニメーション制作やTVアニメ、自作の漫画『甘木唯子のツノと愛』などメディアやジャンルの枠を超えた活躍を続けている久野遥子さん。国家プロジェクト『東アジア文化都市2019豊島』のPR動画(山下敦弘監督と共同制作)ではアニメーション監督を担当した。 「大学の時に選択した授業は、アニメーショ 大学院修了制作のアニメーション作品『ニュ〜東京音頭』が、第18回「学生CGコンテスト」最優秀賞を受賞、第16回「文化庁メディア芸術祭」審査委員会推薦作品に選出され注目を集めた。その後、CM、ミュージックビデオ、イラストなど商業作品も多く手掛けるアニメーション作家のぬQさん。 「私が多摩美で得たものは、時代と共に上書きされるような細かい表面上の知識や技術というよりも、作家としての姿勢や根本の部分です。『ものづくり』とは何なのか、そして『ものづくりで生きていく』とはどうアバンギャルドな作風が 公共広告でも注目を集める 在学中に制作した映像作品『ユーロボーイズ』が、NHK「デジタル・スタジアム」2000年度年間グランプリを受賞したのを機に、本格的な制作活動を開始。以降、イラストやCGを用いた映像でPR動画やミュージックビデオなどを多数制作。TVアニメ『ポプテピピック』内のコーナー『ボブネミミッミ』も大きな話題を呼んだ。シュールでアバンギャルドな作風だが、JR車内のトレインチャンネルで『イルカのイルカくん』による忘れ物防止注意喚起動画がヘビーローテーションで流されるなど、メジャーな企業や公共広告でも活躍の幅を広げている。ンであれ広告であれ、自由に作って良い課題が多く、のびのびと作品を作っていました。現在、商業作品に携わることが多いのですが、まだ技術も経験も十分とはいえません。それでも現場に呼んでいただける理由があるとしたなら、学生時代に自由に作品づくりができた体験や、それを認めてくださった先生たちのおかげだと思います」いうことなのかを、先生たちの言葉や当時の同級生のクリエイションが教えてくれました。結果、大学院の修了制作『ニュ〜東京音頭』が国内外で評価をいただいたことで、仕事や展覧会の依頼などが続き、そのまま作家活動に入ることができました」AC部(安達亨、板倉俊介)00年グラフィックデザイン卒 「自分たちが面白いと 思うことをやり続け、 探求してきた結果、今がある」
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