三つのポリシー
環境デザイン学科

卒業認定・学位授与の方針
(ディプロマ・ポリシー)

環境デザイン学科では、多様化し複雑化する現在の都市や住環境のなかで、インテリアデザイン・建築デザイン・ランドスケープデザインそれぞれの領域の関連性と役割を理解し、各領域の関連性を活かせるよう広い視野に立ってデザインができるデザイナーや建築家といった人材の育成を目指しています。

本学科のカリキュラムは、上記三つのデザインコース共通で「デザイン実技」、「手描き演習」、「原寸大の教育」、「素材に触れる演習」、「CAD」、「デザイン・建築の歴史」を柱に、柔軟に組み合わせ、思考力、企画力、内外空間の想像力、表現力、デザイン力が培われるように構成しています。

本学科は、卒業後に一級建築士、一定の実務を経た後に一級造園施工管理技士の国家試験やそれに準じた資格の受験資格が得られます。上記のカリキュラムを柱に、美術学部の教育研究上の目的に定める人材を養成するために、デザイン建築全般の知識、構造デザイン、デザインニーズに対して観察する力と想像する力、空間を構想する力と実行する力、コミュニケーション力を十分身につけた学生に、学士(芸術)の学位を授与します。


教育課程編成・実施の方針
(カリキュラム・ポリシー)

環境デザイン学科では、ディプロマ・ポリシーで示した目標を学生が達成できるよう、以下の方針にもとづき、教育課程(カリキュラム)を体系的に編成・実施します。

1・2年次を基礎教育、3・4年次を応用教育とし、基礎教育のうち1年次の導入教育では、徹底した手描き習得ドリル、立体の造形演習を通して実物(リアル)に接する感覚を体に覚え込ませます。同じく1年次では、デザインの実技を通してインテリア・建築・ランドスケープの各領域のデザインに全学生が取り組み、広い知識と本人の適性を見極めます。また並行してCADの習得も行い、リアルからバーチャルまでの幅広い思考方法と表現の基礎を学びます。

2年次から、三領域に広い視野を持つことと各コースのデザイン手法の特殊性を学ぶために、学生の実技課題選択はコースに限定しない柔軟性を持たせているところが、本学科の大きな特徴です。
2・3年次は、各三コースの実技課題が同じテーマとして出題され、課題ごとに各コース独自の目線で問題を解き設計することに特徴があります。
4年次は、各教員の専門分野に関するデザインを学び、後期には4年間の集大成として各々研究室に所属し、卒業制作を行います。

また、全学年を通して積極的に産官学共同課題をカリキュラムに取り入れることで、教育現場だけでなく社会や企業からの複眼的評価を大切にしています。

学修の成果を評価するにあたっては、講評会を通じて、プレゼン作品の良い点、改善すべき点を教員から直接フィードバックし、企画、立案、考え方、空間への落とし込み等を育みながら、明示した成績評価基準にもとづいて成績評価を行います。


入学者受入れの方針
(アドミッション・ポリシー)

環境デザイン学科は、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーにもとづく教育方針等を踏まえ、インテリアデザイン・建築デザイン・ランドスケープデザインのいずれかや、人が関わる空間作りに興味のある皆さんを積極的に受け入れたいと考えています。

本学科では、実社会と同じく多様な人材と多様な考え方のなかで学び、刺激と気づきのなかで互いに課題を解き、デザインを深めていってほしいと考えています。したがって、空間のデッサンが好きな人、人が使う空間(内部・外部とも)に興味のある人、幾何や図形に興味のある人、コミュニケーション能力のある人、プレゼンテーション能力のある人等を求めています。

専門試験では、対象を観察し分析する力、対象を再構成する想像力と造形力、空間の描写力といった環境デザインに必要な基礎能力や応用能力を、多様な試験の方法を用いて評価します。 また、実技が得意な人のほかに、数学が得意な人にも別の方法により受験の機会を用意しています。1年次から徹底したデッサントレーニングや立体造形演習を通してものの見方や空間の表現方法を学ぶので、専門試験を受けずに入学した人も同等の能力を身につけることができます。

インテリア・建築・ランドスケープのデザインや、人が関係する空間や環境に興味のある皆さんの入学を期待しています。



美術学部 各学科の三つのポリシー