三つのポリシー プロダクトデザイン専攻
卒業認定・学位授与の方針
(ディプロマ・ポリシー)
生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻では、「世界に通用するデザイナーの育成」を目標に掲げています。情報が瞬時に世界とつながり、一国の枠のなかだけで考えることがむしろ不自然になるこれからの時代は、デザイナーの活躍の場を世界に向けていく必要があると考え、そのための独創性のある表現力、多元的に物事を見て考える力、コミュニケーション力を培うことに教育課程(カリキュラム)の重きを置いています。これまでにも、企業のインハウスデザイナーとして、一人のクリエイターとして、グローバルに活躍し、社会をけん引するデザイナーをプロダクトデザイン専攻から数多く輩出しています。
また、プロダクトデザインの領域にも、製品の形や素材、色にとどまらず、身のまわりのプロダクトがインターネットとつながる「IoT(Internet of Things)」をはじめ、分野を横断するような新しいモノづくりの方向性が登場してきています。学生たちの思い描く多様な進路をサポートし、未来を担う個性豊かな人材を育成することを使命であると考え、プロダクトデザイン専攻のカリキュラムは、実技表現、専門的な知識と教養教育(リベラル・アーツ)をケーススタディ的な学修を柱に柔軟に組み合わせ、横断的な思考力、表現力が培われるように編成します。具体的には、調査・実験など客観的な根拠も加味した思考力、材料や素材などの知識を備えた構想力、独創性のあるアイデアを導いて表現する力。そうした力を十分に身につけた学生に、学士(芸術)の学位を授与します。
教育課程編成・実施の方針
(カリキュラム・ポリシー)
生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻では、「世界に通用するデザイナーの育成」という目標を、学生たちが達成できることを目指して教育課程(カリキュラム)を編成しています。教養教育(リベラル・アーツ)の学修と組み合わせながら、実技表現と専門的な知識とを段階的に習熟していけるように組まれています。
1年次には導入教育として、短期集中プログラムを数多く行い、さまざまな素材、技法を扱う体験を増やします。1・2 年次の基礎教育から、3・4 年次の応用教育までの期間には、産官学共同研究など、ケーススタディを中心とするカリキュラムが組まれており、実践的に実技表現力と思考する力とを身につけていきます。思考する力では、独創的な発想ができることのみならず、人の立場に立って何が必要なのかを考え抜く力を培います。
学生たちの多様な進路のニーズを教育面からサポートするために、2 年次からは将来なりたいデザイナー像に応じた異なる三つのstudio に分かれて指導を行い、複数の担当教員が、学生個々の作品を卒業までの間、継続的にシームレスに見ていくことで、「世界に通用するデザイナー」へと、一歩一歩階段を上るサポートをしていきます。学生たちには「講評会」を通じて、提案作品の良いところ、改善の必要なところを教員から直接フィードバックし、作品の探求の方法や多元的に物事を見て考える力、コミュニケーション力を育みながら、明示した成績評価基準にもとづいて成績評価を行います。
入学者受入れの方針
(アドミッション・ポリシー)
自動車、ロボット、スポーツ用品、アウトドア用品、玩具、文房具、化粧品、アクセサリーなど、モノに関係するさまざまなデザインをつくっていくのがプロダクトデザインです。近年、人とモノとの関係は、デジタルメディア、空間まで多様につながり、プロダクトデザインの領域でも、分野を横断するような新しいモノづくりの方向性が登場してきています。それにともない、生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻の学生たちの卒業後の進路も多岐にわたってきています。
プロダクトデザイン専攻では「世界に通用するデザイナーの育成」という目標を掲げています。国際的な舞台で活躍する力を持つことは、皆さんのデザイナーとしての未来を大いに拡げるものとなると考えているからです。この考えに共鳴し、強い意欲を持って学ぼうとする志のある皆さんを世界から幅広く、積極的に受け入れていきたいと考えています。 4 年間でたくさんのことを学ぶ必要がありますが、本学の教育環境、カリキュラムを最大限活用し、多くのことを自ら進んで学んでいくことを求めます。
プロダクトデザイン専攻の入学試験で評価の柱となるのは、共通して「基礎的なコミュニケーション力」「創造的な表現力」です。試験では、皆さんの現在持っている表現の能力を計るものだけではなく、未知なる表現者としての可能性を見出すことを大事に考えています。皆さんの自由でオリジナリティあふれる発想力や表現力に期待しています。