三つのポリシー 劇場美術デザインコース
卒業認定・学位授与の方針
(ディプロマ・ポリシー)
演劇舞踊デザイン学科劇場美術デザインコースは、創意豊かな演出空間を創造並びに具体化する、デザイナーや製作者、技術者の人材育成を目指しています。
舞台、舞踊、映像における創作は、演出家、振付家、脚本家、俳優はもちろん、舞台美術デザイナー、映像美術デザイナー、照明デザイナー、衣裳デザイナー、舞台監督、そしてそれに関わる製作者、技術者などさまざまな分野のスタッフとの共同作業、すなわち総合芸術であるという基本のもと、表現力、造形力、技術力を習得する徹底的な実践教育が重要であると考えています。また机上においてデザインしたそのものが作品なのではなく、創造空間、俳優、観客または視聴者の三位一体こそが作品であるという認識を持つことが4年間の集大成であり、演劇、舞踊、映像における芸術文化への第一歩となります。
劇場美術デザインコースは、演出空間の創造において専門分野にとらわれない、幅広い基本的知識、オリジナリティ豊かなイメージ、デザインの追求、具現化のための専門技術を通して、総合芸術を立証できるような空間創造能力および構築能力を身につけられた学生に、学士(芸術)の学位を授与します。
教育課程編成・実施の方針
(カリキュラム・ポリシー)
演劇舞踊デザイン学科劇場美術デザインコースは、ディプロマ・ポリシーで示した目標を学生が達成できるように、以下の方針にもとづき、教育課程(カリキュラム)を体系的に編成・実施します。
導入教育では、舞台上演作品観劇、映像作品視聴を通して、劇場・テレビスタジオ・工房・アトリエ見学を行い、さまざまな分野との共同作業であることを肌で感じ、総合芸術であるという認識を習得します。
1・2年の基礎教育では、空間基礎演習を通して、劇場美術、映像美術、照明、衣裳、また舞台監督概論などのスタッフワークを通して、空間デザインに必要な基礎知識を習得するとともに、製図やイメージ表現に必要なコンピューターソフト活用の技術も習得します。
3・4年次の応用教育では、3年次から舞台上演、映像上映を目的とし、「演劇舞踊コース」と共同で実践的なデザインのプロセスに沿って空間創造の具現化を展開します。4年次の後期には、4年間の集大成として、その成果を広く学外に問い得る卒業公演を行います。また映像美術において、企画提案したコンテンツを具現化し卒業展示を行います。
総合芸術に対して、さまざまな分野からのアプローチを可能にするため、希望する役割の専門性を高めるための体系的な授業科目を配置します。
学修の成果を評価するにあたっては、あらかじめ明示した成績評価基準にもとづき、厳格な成績評価を行います。さらには、その結果の活用を通じて、教育方法の改善につなげていきます。
入学者受入れの方針
(アドミッション・ポリシー)
演劇舞踊デザイン学科劇場美術デザインコースでは、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーにもとづく教育内容を踏まえ、何事に対しても興味を持ち、単一的な考えにとらわれず、さらには共同作業において十分に順応できる皆さんを積極的に受け入れたいと考えています。
また総合芸術創作の過程において、各分野のデザインに対する意見の相違や個々の葛藤も必要なことであり、それに対して柔軟に対応できる人間力を身につけられる人を求めています。
劇場美術デザインコースの試験では、基礎的なデッサン力と、文章に対するイメージ・発想力を問う平面デザイン構成力を基本に、能力はもとより、個性的な視点での表現力を評価しています。また一般入試の学力だけでは評価できない、個性的な潜在能力と共同作業に順応できる自己表現方法を身につけているかどうかを評価するために、推薦入試制度を設けています。
演劇、舞踊、映像を通して、芸術文化を裏から支える世界で将来活躍したいという夢と熱意がある人を期待しています。