統合デザイン学科
学科・専攻の特色
統合デザイン学科は、グラフィック、プロダクト、インターフェースといった、これまでの領域の区分を取り払い、デザインの諸領域を横断的に学ぶための新たなデザイン教育の場です。この学びにより、デザインという美学をベースとし、調和のとれた社会を築く人材の育成を目指します。
身体の延長としてのものや空間、その集合体としての環境、そして、それぞれをつなぎ合わせる媒介としてのシステムとコミュニケーション、映像や身体のインタラクション、それらが途切れることなく一貫性をもって統合されたデザインは、美しく、機能的であり、生活や社会、産業をより豊かな方向に導く原動力となっていくと考えています。
本学科では、生活の営みから社会や産業を構成するさまざまな「問題に気づき、その本質を思考する力」、個々の問題から「全体を見極め、多様な解決の可能性を発想する力」、発想を最も適切な方法で「具体化するための知識とスキル、実現する行動力」を身につけていきます。
選抜方針
学校推薦型選抜では、上記のような能力が発揮できる人材として、一般選抜と異なる視点から入学者選抜を行います。基礎的な造形力と共に、問題を発見し解決する能力と実現するための熱意や行動力をもつ人材を求めています。これら資質・能力を「企画・構想」「プレゼンテーション面接」「ポートフォリオ」から総合的に判断し選抜します。
「企画・構想」は、与えられたテーマに対し、効果的なアイディアと、それを具体化するための合理的な方法を提案という形でまとめることで、デザイン的な問題解決能力、発想力、思考力、具体化にむけてのイメージ力をはかります。
「プレゼンテーション面接」は、「企画・構想」の内容をプレゼンテーションすることで、言語化能力やコミュニケーション能力をはかります。
「ポートフォリオ」では、すでに取り組んでいる制作活動から、ものづくりへの熱意や実行力、デザインに対する意識、制作能力、造形力をはかります。
高等学校等で学習・経験しておいてほしいこと
学校推薦型選抜で評価される内容の多くは、積極的に、よりたくさんの作品をより深く突き詰めて制作することで身につきます。ただし、制作上のスキルアップだけではなく、制作を通して、日常の社会や生活にある問題に気づいたり、未知のことに対して考えたり、自分の考えや作品の意図を人に伝えたりといったトレーニングも行ってください。
また大学入学後は、デザインに関する知識や実技を統合的なデザインのカリキュラムによって学ぶことができますが、その学習効果をより高めるためにも、普段からデザインや美術へ積極的に関心をもったうえで、身の回りの物事の観察や分析を心がけておいてください。