エンタテインメントをリードしていると言っても過言ではない存在
株式会社コーエーテクモゲームス
コーエーテクモグループのゲーム事業を統括する企業として、ゲーム・モバイルコンテンツの開発をはじめとする、エンタテインメント・コンテンツを創発。アメリカ、イギリス、台湾、シンガポール、中華人民共和国(天津・北京・上海)、ベトナムなど、海外にも展開している。
https://www.koeitecmo.co.jp/
2024年5月更新
技術もビジネスモデルも変化する。
その可能性にどこまで挑戦し超えていけるか。
横山 知之さん
株式会社コーエーテクモホールディングス
管理本部人事部
マネジャー
キャリアコンサルタント
コーエーテクモゲームスにおけるキーワードは “グローバル” 。商品展開もそうですが、人材にもその視点を強く求めています。これは何も語学力に限ったことではありません。当社はゲーム業界の中でも老舗のソフトメーカーですが、だからこそできることを考え、日本発信のタイトルを地球の裏側にまで広めていく、そんな熱意を持って商品開発に取り組んでいます。
業界内には多摩美の卒業生が非常に多く、世界中でヒットしている幾つものタイトルに関わっており、エンタテインメント業界をリードしていると言っても過言ではありません。当社にも毎年8名前後入社しており、現在も約120名が在籍しています。ゲームを制作する現場はもちろん、CGディレクターやマネジメント職のように組織をまとめリーダーシップを発揮する立場など、さまざまな形で活躍しています。
いま現在、何に興味を持ち、何に挑戦しているか?
当社が求める人材は、ジャンルに偏らずゲームを楽しむことができ、さらに「なぜこれが世界にうけるのか」などと客観視できる人。「歴史物が好きだから侍だけを描きたい」のではなく、自分が創作したいものを柔軟に変えられるか、それが今後どう世界に広がるかと、その先を構想できる人です。
就職面接のときに、「私は好奇心旺盛なので、何でもやってみたい」という人がいる。しかし当社が求めているのは「与えられたものをやってみたい」という受け身な人ではありません。必要なのは「いま現在、何に興味を持ち、何に挑戦しているか?」なのです。プログラミングでも、新しいゲームでも、アイドルの追っかけでも何でもいい。自分のやりたいことに夢中で、これからのエンタメ業界の未来を切り開いていくような可能性を感じさせる熱い人材を求めています。
モデルの構築や先を見据えた提案力が必要
ゲーム業界を志す学生に敢えて厳しいことを言うと、「クリエイティビティ」だけでなく、さらに「ビジネスマインド」を持ってほしい。もともとゲームソフトはパッケージ商品で、ヒットして売り切ればそれで良かったのですが、アプリゲームは発売してからが勝負。明らかにビジネスモデルが変わりました。これからは、モデルの構築や先を見据えた提案力が必要です。eスポーツやメタバースのような新たなゲームスタイルが誕生するなど、エンタテインメントの世界は日々激しく変化しています。今これを読んでいる人が社会に出る頃には、またガラリと変わっていることでしょう。しかし、どうなるかわからないからこそ楽しいのがエンタテインメントです。世界を舞台に、その可能性にどこまでワクワクドキドキしながら挑戦し、どこまで超えていけるか。そのマインドに期待しています。
アートとゲームの融合で
より魅力的な体験を生み出すことが仕事
大星 悠さん
2005年|グラフィックデザイン卒
株式会社コーエーテクモゲームス
エンタテインメント制作本部 CG1部
マネジャー
入社後は「真・三國無双」などさまざまなタイトルに携わり、ここ数年では有名IPとのコラボレーションタイトルや新規のオリジナルタイトルなどのアートディレクションを手掛けてきました。ゲームを製品として世に出すには社内外を含め多くの部門が関わりますが、その中で私はアート全般を総括するCGディレクターを担当しています。ゲームのアートディレクションをする際に大切にしていることは「ゲームならではの体験を如何に魅力的なものに見せるか」です。コラボレーションでもオリジナルでもそのゲームでしか味わうことのできない体験をアートの力によって最大化して唯一無二の魅力的な体験を提供することこそが私たちの仕事なのです。ゲームクリエイターとしてお客様に新しい驚きや感動を提供していけるような作品作りを目指しています。
専門外だった授業での経験も役に立った
もともと私がこの業界を目指したのは高校時代からでした。とは言っても、特に早くから絵を描いて美大を目指していた、というわけではありません。多摩美進学のきっかけは、ゲーム業界で働いている卒業生の多い学校を探したことでした。いろんな学校の進路や将来のことを調べてみると、ゲーム業界には美大、特に多摩美から就職している人がどうも多いらしい。それならここにいこう、というように考えてビジョンを描き、私なりに両親に説明しました。専門学校への進学も考えましたが、同じゲーム業界に進むにしても、アートの知識と職種の選択肢は広い方が良いと考え、多摩美への進学を決めました。今思い返せば、その選択は正解だったと思っています。実際にゲーム制作の現場で、多摩美で学んだ幅広いアートの知識が生きているからです。例えば私は入社当初、3Dキャラクターモデルの制作を担当していたのですが、もしそれだけをやっていたら今のディレクター職に就くことは難しかったでしょう。ひとつ何かを極めるのはもちろん大事なことですが、ゲームはキャラクターモデルや背景、モーションなど色々な要素で成り立つ世界。一見直結しなさそうには見えますが、例えば3DCGを使った映像のカメラを調整する時には、自分の専門外だった写真の授業での経験が役に立ちました。
私にはいずれ開発ディレクターなど、よりゲームを生み出す側に近づきたいという夢がありますが、キャリアアップを目指す意味でも、多角的な学びは必要だったと思っています。