<多摩美術大学メディア・センター/オープン記念特別展覧会>
展覧会シンポジウム「メディアがつくる想像力の未来」
新しいメディア・アートがむすびつくことによってさまざまな表現領域が生まれていった1990年代を、その最前線で活躍してきた人々の視点から現場感覚で振り返ると同時に、21世紀のアート&メディアの役割を「想像力」「記憶」「魔術」「自然」「技術」といったキーワードから読み解いてゆくアクチュアルなセッション。
日時:2001年4月27日(金)17:00−19:00
会場:多摩美術大学八王子キャンパス内デザイン棟2階アゴラ
[パネラー]
伊藤俊治 :
多摩美術大学教授、美術史家。「移動する聖地」展(ICC)、「第3回東京国際写真ビエンナーレ」(東京都写真美術館)などを企画監修。著書に、『ジオラマ論』(リブロポート)、『電子美術論』(NTT出版)など多数。
港千尋 :
アーティスト・プロフィールを参照
椹木野衣 :
多摩美術大学助教授、美術評論家。「アノーマリー」展(レントゲン藝術研究所)、「日本ゼロ年」展(水戸芸術館現代美術センター)などを企画監修。主な著書に、『シミュレーショニズム』(河出文庫)、『日本・現代・美術』(新潮社)などがある。
上野俊哉 :
和光大学助教授。専門は社会思想史、文化研究、メディア論。近年、レイブ・カルチャーに関心があり、DJ活動を始める。著書に『ディアスポラの思考』(筑摩書房)、『カルチュラル・スタディーズ入門』(毛利嘉孝との共著、筑摩書房)などがある。
『INSIGHT VISION/メディアの記憶と創造』展
出品作家:
会期:2001年4月23日(月)−2001年4月29日(日)
会場:多摩美術大学八王子キャンパス内メディア・センター(大スタジオを中心に全館で展示を展開)
[展覧会概要]
本展覧会は、多摩美術大学メディア・センター開設を記念しておこなわれるメディア・アートの饗宴です。
世界的なメディア・アーチストから電子音楽家、CGアーチスト、映像作家、写真家、ロボット・アーチスト、サイエンティスト、学生たちの実験集団まで、多摩美術大学と関係する内外のアーチスト、クリエーターたちが、さまざまなメディアを駆使し、新しい時代の精神をダイナミックに具現化します。
多摩美術大学メディア・センターが、21世紀のアートとメディアをつなぐ城となる、そんなヴィジョンをこの展覧会ではオープニング・セレモニーにふさわしい形で実現します。
[展覧会コンセプト]
私たちは、古いメディアの記憶が織物のように新しいメディアの広がりに浸透する不思議なランドスケープに入りこんでいます。
200年前のパノラマが現在のヴァーチャル・リアリティと多くの共通項を持つように、過去のメディアは、今現れているメディアと全く異なったものではありません。
実はひとつの時代に現れたメディアは、バラバラに存在していた多くの要素や技術を統合し、アクチュアルな新しい意味を生成させてゆく装置だったのです。
そのことが理解できれば私たちはメディアそのものの中に過去と現在をむすぶさまざまな関係ばかりではなく、未来をも透視できる新しい経路を見つけることができるでしょう。
20世紀末には多彩なメディア・アートが現れ、アート・シーンに影響を与えてきました。
しかしその多くは技術志向の、新奇さに片寄りすぎた表層的なものにすぎなかったのではないでしょうか。
21世紀を迎え、メディア・アートは大きな変革を迫られ、自らをのりこえてゆくことを求められています。
そのためには、まずメディアが異なった分野を組み合わせ、過去と未来のベクトルを交錯させ、現実という枠組みを再構成してゆく領域であることを認識しなければならないと思います。
この展覧会に集まったアーチストたちは、こうした領域と多様な関係を結びながら冒険と実験をおこなおうとしています。
メディアが生み出す新しい関係性のネットワークを土台に、特別な深みを持ったスリリングな表現世界を作り出そうとする彼らの試みにご期待ください。
[展覧会出品予定作品]
高橋士郎『tabot』 |
三上晴子 『morphogenic substance via eye tracking』仮題 |
クリス・マルケル『IMMEMORY』 |
高橋 美帆(学生)『指痕の増殖』 |
主催:多摩美術大学
企画監修ディレクション:伊藤俊治
コンテンツ・ディレクション:久世祥三
海外コーディネート:辻宏子
お問い合わせ
多摩美術大学情報デザイン学科(担当 久世)
Tel=0426-79-5630/Fax=0426-79-5631
E-mail=kuze@tamabi.ac.jp
住所:東京都八王子市鑓水2-1723