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「イメージの継承と還流―デザイン資源の可能性」展


グラフィックデザイン学科・佐賀一郎講師が、研究分担者を務める科学研究費助成事業の一環として行われる展示です。

イメージの継承と還流─デザイン資源の可能性
Succession and Revival of IMAGES: Possibilities of Design Resources

会期:2016年10月4日(火)~17日(月)10:00~17:30
会場:多摩美術大学 八王子キャンパス アートテーク2F(201・202ギャラリー)
日曜日休館/入場無料
主催:多摩美術大学
共催:「デザイン資源研究」グループ
協力:株式会社竹尾/武蔵野美術大学美術館・図書館

「イメージの継承と還流─デザイン資源の可能性」展 関連講演会

日時:2016年10月13日(木)13:30~16:00
会場:多摩美術大学 八王子キャンパス アートテーク1F 101ギャラリー/入場無料

  • 「トータルデザイン─オランダにおけるデザインエージェンシーのアーカイヴ」ヴィボ・バッカー(デザイン史研究者)
  • 「アイソタイプとその継承をめぐって」伊原久裕(九州大学教授)
  • 「コレクションとアーカイヴから考えるデザイン」暮沢剛巳(東京工科大学教授)

本展覧会「イメージの継承と還流─デザイン資源の可能性」は、視覚文化を構成しているグラフィックデザインについて、竹尾ポスターコレクションを中心にモダニズム前期・後期、そしてポストモダンの時代の作品を分析し、イメージの継承や連鎖、タイポグラフィとアイソタイプの変容と発展を、それぞれの時代のデザイン思想と技術にそって考察を試みるものです。
モダニズム前期の1930年代に確立されたデザイン思想と手法は、モダニズム後期1960~70年代に継承され、技術の発達にともなう自由な画像生成へと発展します。そして、モダンデザインの科学的な思想に基づく幾何学的構成表現は、1950年代のドイツやスイスのアーティストにその特徴がみられます。さらに、1970年代以降は3D技術(ホログラフィ)やデジタル技術の発展による視覚情報の変革がグラフィックデザインにも影響します。この傾向はポスターだけでなく、書物の装丁や雑誌のエディトリアルなどにも共通していました。
20世紀のグラフィックデザインに使われてきたさまざまなイメージは、国際組織ICOGRADAに象徴される世界規模の交流を通じて新たなデザイン思想を構築し、継承と還流を繰り返しながら「デザイン資源」をかたちづくっています。

井口壽乃(埼玉大学教授・「デザイン資源研究」グループ代表)

本展示はJSPS科研費 基盤研究B 25282002の助成を受けたものです

関連情報:
科研B課題「視覚文化におけるデザイン資源の総合的分析:デザイン学研究方法論の構築をめざして」[井口壽乃代表]別ウィンドウリンク