ものもの

和知 れんげ

担当教員によるコメント

和知さんは配置と収納に対する強い衝動を持つ。もちろんただの整理好きではない。使い勝手やスペースの効率化とは違う独自のシステムを持っている。和知さんのアトリエでは、全ての道具や日用品が、球体、円柱、立方体などの幾何形態が視覚的に強調されるような法則で並んでいる。消しゴム一つにいたるまで、ただなんとなく置くことはしないと思う。日常生活において、あらゆる物の形態を常に実感しながら生活しているのだろう。卒業制作は絵画と立体と箱を組み合わせて設置した。箱は開けることができ、中には幾重にも箱が重なっている。ピッタリ収納できた時の快感と、絵画的なコンポジションとのせめぎ合いによってつくられたバランスは、不思議な調和を保っている。

講師・日野 之彦

  • 作品名
    ものもの
  • 作家名
    和知 れんげ
  • 作品情報
    技法・素材:木、石、紙、樹脂、塗料
    寸法:H150×W400×D200cm
  • 学科・専攻・コース