おにぎりの具
川崎 恵実
担当教員によるコメント
川崎さんは体験型の作品をつくり続けてきた。「包まれる」感覚に特に興味を持っている。この作品は、おにぎりの具になってみたいという無邪気な思いをかなえるために大変な時間と労力をかけてつくられた。展示会場の構造をうまく利用した大掛かりな仕掛けによって、入り口からはおにぎりの外観は見えないようになっていて、中を通って別の出口から外に出た時に初めて、自分がおにぎりの中にいたことに気が付く。一粒一粒が手縫いの柔らかい米で包まれた巨大なおにぎりの中は生活感のある狭い部屋になっている。外界から守られている安心感、一人暮らしの孤独感、外が見えない不安、人によって様々な想像や感情がわいてくると思う。
講師・日野 之彦
- 作品名おにぎりの具
- 作家名川崎 恵実
- 作品情報技法・素材:ミクストメディア
寸法:H250×W300×D440cm - 学科・専攻・コース
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