バナナペェパ

松浦 翔太

作者によるコメント

多摩美術大学において、同じ学科や他の学科の学生がどういう作品を制作しているのかわからないという問題に対して、それらを可視化し学生の作品制作をサポートできるアプリケーションをデザインしました。通常のSNSでは、主に言葉でのコミュニケーションによるものになりますが、このアプリでは美大生の特性に着目し、彼らが作る「作品」を通して、互いに評価し合える場をデザインしました。

担当教員によるコメント

多摩美術大学の学生達が使用するためのローカルSNSのあり方を探究したアプリデザインの提案である。現状では全学科の学生達が、何を学び作品制作しているのか情報共有の場がない。これらの効果的情報交換によって作品のレベルを上げ、新しい学生との関わりを生み出し、学科を超えたコミュニティを形成し、作品を社会へ発信することに繋げていくことができる。それは学生及び大学のアイデンティティの確立となる。そこで「自分の表現に対して他者が共感できるアプリ」を目指した。コンセプト段階では学生達が使用するSNSの調査から「手軽に使えること」を突き止めた。アプリのモデル制作とユーザビリティ評価を繰り返すなど、堅実なデザインプロセスの展開によるリアリティのある作品である。

教授・植村 朋弘