寺子町屋

ミョー イー

担当教員によるコメント

学ぶ、住む、働くを包括し、子供の潜在力を積極的に引き出す事によって生まれる多様な価値観を受容する新しい暮らし方の提案です。子供を介したコミュニケーションを誘発する工夫がされた空間デザインとなっており、今後、国際化が進むまちづくりの課題解決に一石を投じるものです。かつて、学びの機会は、日常の生活の中に多くありました。地域の大人たちが、子供を共同で見守り、仕草や行動を見習わせました。職住一体の空間で、商いの場の「みせ」、接客空間の「おもて」、日常生活の「おく」が、通り庭で繫がり、さらに地下空間が、縦軸に重なっています。とくに、子供の神出鬼没な行動を受容する自由な隙間、余白が設けられている点を高く評価しました。

准教授・湯澤 幸子