寝台特急北斗星号 旅客風景見方案内

山本 航介

担当教員によるコメント

山本君は2年、3年とランドスケープの課題に取り組んできた。その結果導き出した彼のランドスケープ論がこの作品として結実した。観光は旅行者がいる地域の「人」と観光目的地がある地域の「目的地」が存在すれば成立する。しかし、この作品は、「目的地」の保存や整備ではなく、「人」が移動する列車で過ごす時間に沿って移り変わる自身の行動や聞こえてくる音、車窓から見える風景との対話こそが観光にとって重要な意味があり、沿線に見えてくるローカルな暮らしの中にこそ魅力的な場所や風景が存在する可能性があることを示唆している。ランドスケープデザインはそれら資源を発見し、あぶりだすことなのである。

教授・吉村 純一

作品動画