miki
関口 山吹
作者によるコメント
日用品によって心と生活を豊かにしたいと考え、機能として消費される物に装飾としての価値を加えました。「miki」はその新しい立場で展開していく化粧品ブランドです。名前は木の「幹」に由来し、木全体を強く支える幹のように信念を持ってもらい人それぞれの自然の美しさを引き出したいという思いを込めました。
担当教員によるコメント
19世紀は工業化・大量生産、20世紀は経済重視・生活向上が叫ばれ、映像も出現。21世紀は様々な応用と発見で、生活環境の情報化が進んでいます。しかし早くも19世紀にウイリアム・モリスが指摘したように、生活のための芸術こそデザインです。デザインで生活に美を埋め込むこと。関口さんは「装飾は価値」と言います。印刷された2Dだけがグラフィックデザインではありません。モリスはすでにテキスタイルや家具や住宅に応用しました。関口さんは、木を削って化粧品を埋め込み、形態や陰影で美を生み出しました。そこには化粧品の常識を疑う視点があります。美の創造こそ人間的で、本来なのです。仕事の現場で見られる制約や課題は経済的理由に過ぎません。グラフィックデザインは情報の視覚化ですが、美もまた情報なのです。
教授・山形 季央
- 作品名miki
- 作家名関口 山吹
- 作品情報パッケージデザイン
技法・素材:木材、顔料パウダー、Photoshop、Illustrator、Lightroom
サイズ:40×40×40mm(70点)、B1ポスター(1点)、冊子 170×120mm(1点) - 学科・専攻・コース
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