power

杉本 文椰

作者によるコメント

美しいだけではない、分かっていてもいつかは枯れてしまう、そんな花を撮ってあげられたらと思いシャッターを切りました。美しいものを美しいと言える、本当にしたいと思うことをする、違うと思うことは相手に迎合せず違うと言える、そんな人間になりたい強さと願いを込めました。

担当教員によるコメント

杉本の花の作品に、不思議なエネルギーを感じ始めたのは4年生の前期に入ってからのことだったと思います。そこで感じたのはいわゆる美しい花の写真ではなく、自分が昆虫になって、花のかぐわしい香りに幻惑されて、その蜜に辿り着こうと、ざわめく虫が見た風景だと感じた記憶があります。この感覚を大切に撮り続けてほしいと思い、杉本にそれを伝えました。その後は水を得た魚の如く、ある種、思いのままに自由奔放で生き生きとした、ワクワクするような艶かしい色彩に溢れた吐出した一連の花の写真を制作することに成功したのです。このまま撮り続けてほしいと願うばかりです。

教授・上田 義彦