酒情shu-zei(The Journey on Japanese rice wine), 日本酒との接点のデザイン

竹節 駿也

作者によるコメント

私はある時、日本酒を買った。
ふと、日本酒を口に運ぶ前に生じる「日本酒との接点」について考えたいと思った。ラッパ飲み。お気に入りの酒器に注ぐ。別の飲み物と合わせて飲む。氷と合わせる。そんな日本酒との新たな接点を考えることで、私は敬遠していた日本酒を愛飲できるような気がしたのだ。産地や銘柄から日本酒を選ぶのではなく、酒器や製品から日本酒を選ぶことだって良いのではないかと思った。

担当教員によるコメント

彼は、日本酒を飲む行為や感情を研究してデザインに取り組んだ。造形、素材選定、制作精度もしっかりしていて実用的なモノもあり、そういった意味ではプロダクトデザインとも言える。一見すると新しい酒器の提案かと思わせるのが狙いなのかもしれない。しかし、よく見るとこれらは、実は単なる酒器のデザインではなく、コミュニケーションであり、ブランディングであり、UXであることに気づく。削ぎ落されたシンプルな美しさと静的な世界観は、(造り酒屋の)作り手の思いを拡張するデザインと体験価値へと繋げている。

教授・米山 貴久、非常勤講師・米田 充彦

  • 作品名
    酒情shu-zei(The Journey on Japanese rice wine), 日本酒との接点のデザイン
  • 作家名
    竹節 駿也
  • 作品情報
    技法・素材:ABS樹脂、工芸漆、和紙、日本酒
    サイズ:H23×W310×D210mm( 1点)、H63×W120×D120mm(3点)、H170×W110×D110mm(2点)、H35×W680×D680mm(1点)
    H40×W46×D46mm(2点)、H41×W126×D126mm(1点)
  • 学科・専攻・コース