AnimA, 擬人化を通して、現象を面白おかしく観察する手描きアニメーション

中島 知香

作者によるコメント

とあるものに人間の性質・特徴を与えることで共感を与える手法「擬人化」。そんな「擬人化」を通して質感を再考察する、ちょっと変わったアニメーションを制作した。その名は「AnimA」。
この作品では、とある現象を写し出したロトスコープアニメーションと、その一部を人に置き換えたアニメーションを見比べてもらう。
タイトルは、「アニメーション」と「アニミズム(精霊信仰)」から発想し、魂を意味するanimaとした。

担当教員によるコメント

中島は3年次の後期のある課題で、氷を落としたグラスの中で炭酸が弾け拡がる様子をただひたすら克明に描写したロトスコープアニメーションで皆をあっと驚かせた。以来1年間、アニメーションを描き続けた成果がこの作品である。日常のちょっとした興味深い「質」を伴った現象をロトスコープで描写するスタディを重ねた末に、その現象を人間の動きが備える質(アニマ)で置き換える、という表現手法を着想するに至った。辛抱強い大量の描画作業に裏打ちされた、滑らかで自然なアニメーションによって、リアリティに富んだ現象の上に彼女自身のイマジネーションを躍動させることに成功している。締め切りが近づくにつれ、描けば描くほど、うなぎ登りに作品が面白くなっていったことが印象的だった。もっと描き続けて欲しい。

教授・中村 勇吾

作品動画

  • 作品名
    AnimA, 擬人化を通して、現象を面白おかしく観察する手描きアニメーション
  • 作家名
    中島 知香
  • 作品情報
    技法・素材:iPad、flipaclip、MacBook、after effects、premier pro、media encorder、42.5インチディスプレイ
    サイズ:H160×W288×D100mm
  • 学科・専攻・コース