ひかりおこし, 明るさを獲得する体験の再構成

瓜田 理揮

作者によるコメント

人類がこれまで原始的な方法で行ってきた「明るさを獲得する体験(例:火おこしなど)」の動きや構造を抽出し、現代の技術を誤用することで再構成した作品群。

担当教員によるコメント

瓜田は「技術の誤用」をテーマに、今のメディアテクノロジーの目的とは異なる使い方を模索してきた。言ってみれば今回瓜田がテーマとした光をコントロールする技術も、周囲を照らすためのものから、注意を促したり、今みなさんが目にしているように情報を表示するなど様々な目的へと姿を変えて私たちの社会を豊かにしてきたものである。表現者において誤用とは、その本質を純化して見極め、現在の文脈に縛られずに可能性の探る行為と捉えるならば、瓜田は正にこの卒業制作で表現者がテクノロジーに対する理想的な関わり合い方にたどり着いた。今後、更なる誤用の可能性を社会に示して表現者によるテクノロジーの関わり方を体現してほしい。

講師・菅 俊一

  • 作品名
    ひかりおこし, 明るさを獲得する体験の再構成
  • 作家名
    瓜田 理揮
  • 作品情報
    技法・素材:真鍮パイプ、 ラワン合板、 MDF、LED、サーボモーター、Arduino
    サイズ:H1000×W200×D200mm(2点)/H1050×W300×D200mm(3点)
  • 学科・専攻・コース