Happening!, 影の中で見る映像作品
布瀬 雄太
作者によるコメント
イメージを表示するための物体メディアは、先史時代の壁画からディスプレイの誕生まで光源が必要不可欠であった。しかし、ディスプレイというメディア自体が発光するようになった事で、光源との関係性が大きく変わったのではないかと考えた。
これら「イメージと光」という視点によるメディア研究と、日常からの気づきを元に、光を遮る事で映像が可視化される作品を制作した。
担当教員によるコメント
布瀬は、光を照らすことで情報を獲得するのではなく遮り暗くすることで情報を獲得するという手法を発見し、そのポテンシャルを探っていく原理の探究をし続けてきた。自分の中の好奇心や探究心と向かい合い続けながら、遭遇した現象の持つ驚きや喜びを人と共有するために表現の形へと洗練させていく純粋とも言えるその取り組み方は、他者からの評価の数を競う現在の風潮とは一線を画す、非常に豊かで尊い試みである。原理から検証を進めてたどり着いた作品が、光を遮りながら様々な動きを探索する体験になっているところに、布瀬の他者に対するコミュニケーションの誠実さが素直に現れている。
講師・菅 俊一
- 作品名Happening!, 影の中で見る映像作品
- 作家名布瀬 雄太
- 作品情報技法・素材:バックライトフィルム、ディスプレイ、パーライト、 AfterEffects、Photoshop
サイズ:H910×W1284×D2400mm(1点) - 学科・専攻・コース
- カテゴリー