海の声

CHEN Pohsin

作者によるコメント

今回のタイトルは海の声です。
去年の前半、コロナの影響で、ずっと気持が落ち込みました。夏休みで、海を観に行きました。磯にうち寄せる強い波を眺めた私は、海の声を聞きながら、自分が元気を出して、心が回復しました。
コロナのせいで、人間はストップみたいですが、実は人間以外の世界が何も変わりません。毎日太陽も頑張って上がりますし、海も海岸にきますし、地球もかならず自転します。コロナに対して、平常心で良いです。「頑張ってください」、「落ち込まないでください」、その声を聞きました。
この絵を描いていたのは、あの時貰ったポジティブなエネルギーです。生かす勇気や生命の力などです。

担当教員によるコメント

チェンポーシンは海岸をデッサンするうち、時の流れを画面に描き込んでいった。
その線は迷路の様にも見え、画面全体を覆い尽くしている。単に海岸の情景を描いているだけの絵には見えない。
この迫力ある作品は彼の辿り着きたい〝中国-台湾-日本〟アジアの源流を探す旅の始まりに違いないのだ。

教授・八木 幾朗