TAMABI NEWS 100号(学科を超えた授業)|多摩美術大学
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「絵に描いた餅」にしないのが多摩美流。社会と地続きの授業も数多く行ってきました。企画して終わりではなく実際に社会実装されることで、卒業前には社会で戦う力が身につきます。Project 1 多摩美では、産業界や行政と連携する「産学官共同研究」を30年以上にわたって実施してきました。その試みは、所属学科や学年の枠を超えて、横断的研究や社会的課題に取り組む「PBL(Project Based Learning)」のベースにもなっています。 PBL科目は、所属学科や学年の枠を超えて集まった学生たちが触発し合うことで、幅広く柔軟な考え方や新たな創造を生み出す学びの場です。また、デザインやアートの領域に捉われない幅広い視野と教養を身に付け、人間形成をはかれる科目となっています。2024年2月16日には千葉県に1棟目が誕生。すでに9棟が販売されています八王子キャンパスのアートテークで行われた大東建託との産学共同研究成果発表展に展示された「VISION MyTAG」の1/2スケールのプロトタイプを設けた、「見せてつながる賃貸住宅」というコンセプトが評価された「VISION MyTAG」の商品化が決定。SNS的価値観を反映させて地域・入居者同士のリアルなコミュニケーションの醸成を図るという学生のアイデアをもとに、同社でのブラッシュアップを経た商品が販売されました。 成果発表展で展示された「VISION MyTAG」の1/2スケールのプロトタイプは、同社の賃貸住宅未来展示場「ROOFLAG(ルーフラッグ)」でも展示されました。 大東建託株式会社と、次世代の賃貸ユーザーとなる学生が共同で次世代賃貸住宅を開発するプロジェクト。建築・環境デザイン、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、芸術学を専攻する学生35名が所属学科の枠を超えて4チームを編成し、制作した建築模型やリーフレット、PRムービーなどのビジュアルコミュニケーションツールを用いながら、約5カ月にわたり研究に取り組みました。 また4チームの提案の中から、各住戸の一部に外との視覚的なつながりを作る「my spot」2022年度実施社会の現場から実践的な学びを得る学生たちが触発し合うプロジェクト型授業「PBL」(Project Based Learning)PBL科目 社会課題に横断的に取り組む学生が考案した次世代賃貸住宅が商品化「次世代の賃貸住宅のプロトタイプ」大東建託との産学共同研究

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