12 IAADでは、「芸術」という営みを数万年におよぶ「人類史の時空から捉え直す」研究を行っています。従来、考古学や文化人類学な 庭園美術を通じて文化的価値と自然への敬意を体現する数多くのプロジェクトを手がけてきた庭園美術家・長崎剛志さんを講師に迎えた公開研究会です。神仏習合の庭「諫早神社の御神苑」を中心に、自然の力どの研究に限定されてきた人類の創造活動を、初めて総合的芸術研究の中で正面から対象化し「芸術学×人類学=アート・アンソロポロ 森羅万象に霊魂が宿っていると考えるアニミズム。映像作家・山城知佳子さんをゲストに、 研究所の所員メンバーとともに現代的なテーマとして 「アニミズム」 を語ったシンポジウム。と信仰、災害と芸術の関係について考える機会になりました。 写真家・英隆行さん撮影による、サハラ砂漠に残る先史岩壁画の写真展。超高精細かつ実物大の写真からは、当時の生活や信仰の痕跡が鮮明に感じられました。 先史芸術や宗教芸術などの造形性や歴史的背景・神話とのつながりのなかで彫刻的な実践を探求している久保寛子さんによる公開研究会。農耕や偶像などをテーマにした彫刻などの作品や、その制作における彫刻と考古学との関連についてお話しいただきました。ジー」として発進させたのが始まりです。シンポジウムや研究会などは学生や社会一般の方々にも公開しています。人類学の資料に触れ発想の視野を広げたい 私は「悠久のロックアート」の設営に参加しました。巨大な写真プリントを天井から吊す作業は大変でしたが、実際の壁画のスケール感がより伝わるようになったのが印象的でした。壁画の線から書いた人の気持ちが透けて見えるような気がして、楽しかったです。また、写真プリントで見せる手法を学べたことで、自分の作品展示の選択肢も広がったと思います。また、資料の宝庫としてのIAADの存在も再確認しました。「コミュニケーションの可視化」をテーマに映像と写真による作品を制作しているので、発想の視野を広げるためにもIAADに通い、いろいろな人類学の資料に触れたいと思います。IAAD現代的なアニミズムとは「明日のアニミズム Animism Tomorrow」IAAD災害と芸術表現 長崎剛志「神社とアートと庭と人」IAAD芸術人類学的に貴重な記録英隆行写真展「悠久のロックアート̶サハラ砂漠先史岩壁画」IAAD彫刻と考古学を考える久保寛子「わたしと彫刻と考古学」参加学生の声メディア芸術 3年本桜子さん2024年11月15日デザイン:中村陽道2024年12月13日会期中に行われた公開シンポジウム「芸術とイメージの根源へ――サハラに眠る美を追いかけて」の様子2024年9月20日ー10月5日大学院、研究所、素材研究室からデザイン・アートと社会をつなぐ場まで、講義やプログラムが用意されています。せっかく多摩美に入学したのだから、興味の赴くままに利用しましょう。2024年7月17日人類史の時空から芸術をとらえなおすアートとデザインの人類学研究所IAAD(Institute for Anthropology of Art and Design)大学院・附属施設多摩美を使い倒す
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