TAMABINEWS1002024年9月22日、東京ミッドタウン・デザインハブにある、多摩美術大学 TUBにて美大生×官僚の共創デザインラボによる、「第9回共創ワークショップ 公開デザインプレゼンテーション」が開催されました。共創デザインラボは、2020年に美術系大学生を中心とした学生と官僚有志によってスタートしたデザインコミュニティです。第9回目となる今回のワークショップでは、学生たちはフィールドワークとして経済産業省やデジタル庁を訪問。官僚の働く現場を見学し、省庁の考え方を伺ったり、官僚の皆さんとワークショップを行い、美大生と官僚が課題を共有しながらアイデアを出し合いました。学生が制作した作品を展示している様子学生によるプレゼンテーションの様子東京ミッドタウン・デザインハブにて開催された「デザインの風が最初に触れる場所」展にて、プロダクトデザイン研究室に在籍するウクライナからの研究員アリサ・チェンさんによる「リサイクルコンクリート 〜ウクライナにおける建築廃材のリサイクル研究」が展示されました。アリサ・チェンさんは、激化するウクライナ紛争の復興を見据え、破壊された建築瓦礫をリサイクルする方法を何とか構築したいと、本学の支援プログラムに応募され2022年に研究生として来日しました。2024年より本学の研究員として研究に取り組んでいます。リサイクルコンクリート技術は、東京大学生産技術研究所の酒井雄也准教授の開発したディープ・テックで、建築瓦礫を砕いて粉状にし高圧で固め直すことで、もとのコンクリートと同程度の強度が地球環境に少ないかたちで製造できます。アリサ・チェンさんは、このリサイクルコンクリート技術に、東日本大震災で培われた東松島市の災害瓦礫処理のノウハウを組み合わせて、ウクライナの復興に向けたロードマップと、未来ビジョンを描いています。今後の循環型経済の都市計画におけるリサイクルコンクリートの活用推進につながる取り組みです。アメリカ有数の美術大学であり本学協定校であるArtCenter College of Designと2006年より実施している、国際協働教育プログラム「Pacifi c Rim」の最終発表会が、2024年12月5日にアートテークギャラリーにて開催されました。Pacifi c Rimでは、両校で学ぶ学生たちが、高齢化問題から日本の伝統工芸まで、グローバルかつローカルなテーマを取り上げ、デザインが果たすべき役割について探究し、革新的な解決案を提示していきます。17回目となる今回は、「Healing Light - 癒しの光」をテーマに、日本における光と影に対する深い理解と最先端技術、生体リズムを意識したデザイン、空間に自然の要素を取り入れるデザインなど、癒しの要素を含むデザインについて研究を行いました。22本学と日本郵船株式会社は、包括連携協定を締結し、2023年度には産学共同研究の取り組みをスタートしました。第一弾のプロジェクトでは、大型船舶の運航を支える「船員のウェルビーイングの実現」というテーマに対し、デザインの持つ創造的な力を生かした船員のユニフォーム開発に取り組んできました。第二弾のプロジェクトでは、「Cozy・Comfy 〜働く/暮らしの中にある喜び」というテーマに、生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻studio3の学生たちが取り組みます。サステナブル社会の実現に向け、デザインの力を生かした新たな価値創出や課題解決に引き続き共同で取り組んでいきます。生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻1年生による展示企画が2024年12月21日、八王子キャンパス・アートテークにて開催されました。(展示タイトルは「AROUND」)本展示は1年生の年末の集大成としてグループワークで行った課題の講評も兼ねています。今年のテーマは「ゾートロープ」日本語では「回転のぞき絵」と呼ばれる視覚玩具です。ドローイングスキル、ストーリー構築力、機構の設計と構造の理解力さらにはチームビルド能力を養うことを目的としています。当日は来場者にプレゼンテーションと実演をし多くの方に楽しんでいただきました。さらには来場者のおもてなしとして企画・運営も学生が考え、会場では来場者にオリジナルデザインのクリスマスプレゼントなども配られました。ウクライナの建物から取り寄せられたコンクリートの瓦礫とリサイクルコンクリートブロック共同研究キックオフミーティングの様子休日の開催にもかかわらず、会場にはたくさんの来場者が訪れた米国アートセンターとの国際協働教育プログラム“Pacific Rim 17th”の最終発表会を実施美大生×官僚による共創ワークショップ活動報告アートで社会課題に挑戦 日本郵船との産学共同研究としてすてるデザインの共創プロジェクトの第二弾を始動プロダクトデザイン1年生がイベントクリエイション課題成果展を開催TOPICSウクライナからの留学生による、同国復興を見据えたリサイクルコンクリートの研究展示を実施
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