TAMABI NEWS 100号(学科を超えた授業)|多摩美術大学
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「生活自体もアート」という気づきを得た貴重な講義09 タイからカナダに渡り、その後も海外でアーティスト活動を続けてきたリクリットさんのヒストリーは、作家を目指して中国から日本にやってきた自分にとって多くの学びがありました。 私は、多摩美の油画専攻で4年間を過ごし、そのうち半年間は交換留学先のドイツで学びました。そんな私には、「西洋の基準に合わせずに、自分の文化や価値観をもとに作品を作ればいい」というリクリットさんの言葉が強く響きました。リクリットさんは、美術館でタイ料理の「パッタイ」を振る舞う作品で注目を集めました。この作品が紹介されたことで、私は言葉を超えて、「自分の生活」を伝えることの可能性を感じました。 また、「何もしない時期も作家にと 大学院生対象の横断型プログラム「エクスペリメンタル・ワークショップ(EWS)」のひとつとして、アーティストのリクリット・ティラヴァーニャさんによる特別講義を実施。第一部では、偶然アーティストの道に進むことになったというリクリットさんのバックグラウンドが語られました。第二部では、代表作「パッタイ」をはじめとする作品が紹介。第三部では、学生たちと質疑応答を交わしました。講義パートは学部生にも開かれ、多く 協定校であるベルリン芸術大学からガビ・シリッグ教授を招へいした特別講義。アーティストであるシリッグ教授のこれまでの主な作品と、その作品に込めた意図や目的、「あらゆるものをつなぐ建築物を生み出すこと」という自身の作品における究極のゴールなどグラムです。応募条件に英語の語学力の条件はなく、大学から10万円の奨学金も支給されます。2024年度は、オーストラリアのメルボルンにある語学学校「Insight English Academy」が派遣先となり、2週間語学留学を実施しました。って大事である」という言葉にも勇気づけられました。これは卒業後の未来を模索していた私にとって、「悩むこともあるけど大丈夫」というアドバイスに聞こえました。講義全体を通して、日本における「生活自体もアート」という気づきを得ました。今後も日本を拠点に自分のペースで創作活動を続けていくつもりです。の学生がリクリットさんの言葉を通じて「アーティストであること」について考えを巡らせていました。が説明されました。その後、ベルリン芸術大学の学生が取り組んでいる授業や課題、学生の作品についても多く紹介されました。参加学生はシリッグ教授の柔軟で独創的な作品解説や、ベルリン芸術大学の授業方針や学生の作品に触れ、国際的な視野を広げました。プログラム留学初心者向けのスタートアッププログラム海外短期語学学習プログラム 「多摩美TRY」参加学生の声 海外で学び、異なる文化に触れることで、知見を大きく広げることができますが、英語力の不安や経験のなさから、留学への一歩が踏み出せない学生もいます。「海外短期語学学習プログラム」は、そのような留学初心者のためのスタートアッププロ大学院特別講義世界各国でパフォーマンスを行うアーティストの歩みリクリット・ティラヴァーニャ EWS特別講義 大学院特別講義建築・環境デザイン特別講義ベルリン芸術大学教授によるデザイン講義ガビ・シリッグ「future(s) of space(空間の未来)」2023年7月26日2023年10月3日留学生との親睦を深める国際交流パーティーもひらかれている24年油画卒業Y■■angX■■■■■uechunさん創作力を拡張する学科を超えた授業

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