TAMABI NEWS 75号(早稲田大学×多摩美連携特集)|多摩美術大学
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海外のスクールでビジネス&マネジメントについて学んだことがありますが、あくまで授業で、実際に⾃分で考えて作り上げていくという経験はありません。うわべだけで浅いと感じ、もっと深く取り組んでみたいという思いからこの講座に参加問題に対する時間のかけ⽅が新鮮早稲⽥⼤学 国際教養学部 4 年⼆階堂 愛さん島岡 本講座はシリコンバレーのプログラムが基になってはいますが、多摩美と共に新たなチャレンジを組み込んだ、オリジナリティー の⾼い内容になっています。その試みのひとつは、多分野のメンバーで編成されたチーム。早 稲 ⽥も、理⼯系学部・研究科、⽂学部、国際教養学部、商学部と異なる強みを持つ学⽣が参加しているの で、それがどのようなアウトプットを⾒せてくれるか楽しみです。飯野 今回の取り組みは、初めての実験的な取り組みなので、最 善と⾔えるに⾄らない可能性もあるわけです。予定調和的に成功するとは、我 々も、また多摩美の先⽣⽅も思っておられ な いでしょうし、これから何が起こるか わからないということが、ある意味ワクワクする部分でもありますね。堤 講座が始まった当初、多摩美の学⽣に「内容は⾯⽩いのですが、講 義が1時間続くスタイル が初めてで…」と⾔われました。1時 間インプットが続くとい うこと が苦痛だったんだなと気付かされ、話を⼩分けにして実践を挟みながら進めるなど、講義のスタイルも変えていこうと思いました。なにしろ初めての取り組みですから、進めながら我々側も変化していっている部分があります。堤 私と飯野は、WASEDA-EDGEの他、他⼤学でも同様のプログラムの講師をしているのですが、これまでのように他分野の学⽣がミックスしていない講義と⽐べると、今 回は最初から違いました。例えば、初めに出した課題に対して、具象化されてあがってきたこと。通常、⽂字による説明何が起こるかわからないイノベイティブ(⾰新的)な取り組み多摩美との連携で初回から感じた今までの講座との違いしました。チームで真剣に話し合う中、ひとつの問題に3時間も⽌まってしまうことも。もちろん実社会の⽐ではないと思いますが、様々な難しさを感じながらも、やりがいを感じています。この講座は他⼤学の学⽣との交流が⼤きな利点だと思います。私の⼤学は視点が理系に偏りがちです。もっと柔 軟 な 視 点も欲しいと思ったことが受講を希望した⼀番の理由でした。実際に参加してみると、例えばひとつのプロダクトを⾒るとき、私 なら技 術 的 な 視点から⾒てしまいますが、形など表現の⽅向から議論を深めてくれる美⼤⽣がいて勉強になります。議論の進め⽅など、いい意味で⾃分が変わってきていると実感しています。理系に偏らない 視 点が議論を深める東京理科⼤学 理学部第⼀部 3年⻑⾕川 湧さん が圧倒的に多いのですが、今 回は図や絵が多い。そのため⾒る側がわかりやすいだけでなく、チーム内の理解レベルも同じだということがわかりました。だから、次の課題に進んでも、さらに具体的な内容が出てくる。今までチーム内の理解レベルに差があるために効率よく進まないケースが多かったのですが、今 回はとても効率良く進んでいる印象で、効 果の⾼さは驚くほどで す。まだ結果が出ていない(※取材時は講座3回⽬)のにちょっと⾔い過ぎかな(笑)。飯野 あるチームが、紙を簡単に折り曲げただけのものを使って「こういうも の で す」と⾃分のアイデアを表現しました。それを⾒た他の皆は「ああ、なるほど」と想像⼒が膨らんだ。まさにプロトタイプですよね。早稲⽥だけでやっていた時にはなかったことで、講 座の効果が早速出ているなと感じました。堤 また別のチームでは、「商品を作る⼈と、それを欲しい⼈のウェブマッチングサービス」を構想していました。過去の講座でも同様の構想があがったことはありますが、その場合、「開発者のリソースを使ってウェブ サ ー ビ スを開発し、宅配サービスを使って商品を届ける」と⼀般論になるのが普私はWASEDA-EDGE のデザイン思 考ワークショップに参加したのですが、そこでプロトタイプを作ることに興味がわき、もっと深くやってみたいと思っていました。そこに、本講座が美⼤とのコラボであることを聞き、これだ、と応募したの美⼤とのコラボだと聞いてこれだ、と応募した早稲⽥⼤学 商学部 3 年村⽥ 彩嘉さん通でした。しかし今回出てきたのは、「届けた時、特別な物を買ったという価値を増幅させるためギフトラッピ ング をして送る」とか、「送った商品がインスタ映えするよう、写 真の撮り⽅を教える」といった具体的なものだったのです。ビジネスの設計をする際、初回でそこまでの話が出てくることはない。これは違うなと思いましたね。シンプルに分類すると、早 稲 ⽥の学⽣は分析的であるなど抽象思考、対して多摩美の学⽣は具体思考だと感じます。ビジネスを検証する際には、この具体思考というものが⼤事で、両 者が同チームにいるということは⼤変いいコンビネーションだと思いましたね。堤 起業家教育とは創出、クリエー ションを教えることなんです。まさに多摩美で⻑きにわたり教えていることであり、多摩美は30 年、いや場合によっては100 年も先を⾏っている。そこを、ビジネスの教育でも必要とする時代がやってきたということでしょう。飯野 今までのビジネススクールは、「やり⽅」すなわち「how」を教えてきたんですよ。会計やマーケティングや財務、組織論など、つまり、ゼロから作るのではなく「既にあるビジネスをどう回すか」ということですね。対してリーン・スタートアップは、「ゼロからビジネスを作るプロセスはある」と初めて⾔いだした⼿法で、これは「what」を教えているということでまだここ10 年以内の話です。しかし、ビジネスにはないと思われていたクリエイトする⼿順というものが、プロダクトデザインという分野では既にあった。そういったことが今回の講座でうまく結合したと⾔えるのではないでしょうか。ビジネス側の求める⼿順がうまく結 合した多摩美への進学を決めたのも、好きな分野で起業したいという思いがあったから。ですから、今回この講座を受講できたことはとてもラッキーでした。デザイナーとして社会に出ると、単独で進めるプロジェクトはほぼなく、様々な分野の⽅と付です。実際に⼀緒に課題に取り組んでみると、美⼤⽣は⾒る視点が違うというか個性を感じます。でも、まだ講座は続くので先は不透明。⼿探り状態ではありますが、これからの展開がとても楽しみです。将来の起業を視野に。この講座が糧になる多摩美術⼤学 プロダクトデザイン専攻 4年髙⼭ 直⼈さん き合っていくことになります。そんな中で、⾃分がどういう⽴場を取り、どう話せば 伝わるか?どうコミュニケーションを取っていくかということを今体験できることは、とても勉強になりますし、楽しいですね。4●講座に参加した他⼤学⽣・多摩美⽣の声多摩美⽣による効果の⾼さは驚くほど。 ちょっと⾔い過ぎかな(笑)

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