2年次の選択演習科目「シナリオデザイン」は、アニメーション・映画・ドキュメンタ統合デザイン学科では、さまざまなデザイン領域を統合し社会に具現化していく[映像授業①]映像というメディアに何を 仲介させるのか 問い直しから創作を[映像授業②]プログラミングやゲームエン ジンは新しい映像表現にとって 欠かせない要素[映像授業③]社会に具現化していく上で 必要な能力の一つ情報デザイン学科 メディア芸術コース「エンターテインメント論」 「シナリオデザイン」「イメージラボⅠ・Ⅱ」情報デザイン学科 メディア芸術コース「メディア芸術演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」統合デザイン学科 「デザインベーシック表現Ⅱ インタラクション」 「メディア技術概論」「プロジェクトC1、C2」4リーなど作品中の物語構造を分析し、物語構造のある映像作品を創作する方法論について学びます。課題「REMtv」で行う悪夢の映像作品化は、本人だけの非論理的で奇妙なイメージを他者に披露し共有する実践ですが、創作のヒントは外部や明解な論理構造を持つ対象ばかりに目を向けるのではなく、内部の記憶の古い層や、非論理的対象にもあることに気づいて欲しいのです。「イメージラボ I・II」は写真・映像を中心として、立体作品、観客体験型インスタレーション作品、パフォーマンスなどあらゆる芸術表現への取り組みを視野に入れて制作と展示に関する先駆的な取り組みを目指しています。前期後期を通して、テーマの設定、フィールドワーク、リサーチ、企画立案とプレゼンテーション、制作といったプロセスの実践を通して、独自の表現方法を確立してほしいです。最近の傾向としては鑑賞者に生理的、知覚的に体験させるサイトスペシフィックなインスタレーション作品が増えていますが、まずプロトタイプを作り、様々な検証が重要です。ウンド・パフォーマンス」「アンビエント・インターフェース」というメディアアートのための4つの基礎実習を行っていますが、実はその中に、直接映像を扱う内容はないんですね。しかし、これらの授業でプログラミングがとても重要な要素になっています。例えば「キネティック・アート」ではモーターなどの駆動部品をArduinoという小型のコンピューターで制御するのにプログラミングを用います。「アンビエント・インターフェース」ではUnityというゲームエンジンを用いて仮想空間の中における美術作品を制作します。プログラミングは、映像以外の領域でも使われるものですが、現代の新しい映像表現について考えるには、プログラミングは欠かせない要素になっています。 プログラミングや、ゲームエンジンを用いる映像表現では、撮影された映像や、レンダリングされたCGと異なり、常にその場で生成されていて、 変化し続けるということが重要です。そうした変化し続けることへの意識は、日々変化するメディアに対しての意識とも重なり合います。これらの授業では、そうした作品制作を通じてメディアを批判的に探究し、結果としての作品を制作するだけでなく、そこに至るリサーチやフィールドワーク、教員や学生同士のディスカッションを重視しています。上で必要な能力の1つとして、映像(動的な情報設計)を捉え、いくつかの講義で普遍的な概念を習得するための講義や課題を提供しています。例えば2年生必修の「デザインベーシック表現Ⅱ インタラクション」では、人・環境・メディア間の相互作用を設計する視点を養うため、人の動きを観察しながら作成するコマ撮りアニメーションや、複数のパラパラ漫画を組み合わせることで一つのアニメーション作品を構成する課題を行っています。また、「メディアとアーキテクチャ」という概念を基に新しい表現を生み出す3・4年生向け研究プロジェクトである「プロジェクトC1、C2」では、さまざまなメディア設計のベースとなっている人間の視覚認知メカニズムを学んでいくことで、映像という表現方法が持つ新しい可能性を切り拓くための視点を養う課題制作や、社会に向けて新しい映像の価値を提案することを視野に入れた研究活動を行っています。1985年多摩美術大学油画卒業。フリーディレクターとして活動後にMTV JAPANに入社、ステーションIDコンテストを主宰する。2001年株式会社ピクス設立。メディアの垣根を超えて活動に取り組む他、NHK-BS1デシタル・スタジアムや文化庁メディア芸術祭審査委員(04〜06、10〜12年)を務めるなど、若手の育成にも力を注ぐ。P.I.C.S.クリエイティブディレクターhttps://www.pics.tokyo/『xnn ニュース』17年卒 柴田真歩さん 手描きアニメーションとプログラミングが融合した作品。Maxというプログラム言語で制御されており、手描きアニメーションで書き起こされた実際のニュース映像の断片が、プログラムによって現実には存在しない嘘のニュースへ組み替えられ、無限に生成されます。現在のSNS上で伝播する情報の信ぴょう性や、フェイクニュースの問題を深くえぐる作品です。2008年多摩美術大学大学院デザイン専攻修了。自作のデヴァイスやソフトウェアを用い、メディア・アート、ネット・アート、ライヴ・パフォーマンス、映像、彫刻作品など、さまざまな形態で作品を発表する。主な展覧会に「[インターネット アート これから]̶̶ポスト・インターネットのリアリティ」(NTT ICC、2012年)など。コグニティブ・デザイナー/表現研究者/映像作家。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。NHK Eテレ「2355 / 0655」ID映像をはじめとした、人間の知覚能力に基づく新しい表現を研究・開発し、さまざまなメディアを用いて社会に提案することを活動の主としている。授業での実践から、学生と共同制作した学科紹介アプリケーション「メディア芸術3D」専用のスキャナーや、複数枚の写真から凹凸を認識して3Dデータで現実の風景を記録する3Dスキャン技術を活用。ドローンを用いて情報デザイン棟の建物も3Dスキャンで再現されている。http://www.idd.tamabi.ac.jp/art/site/opencampus/2017/ゲームエンジンを用いた映像表現「ゲーム・アート」谷口講師が 2016年から取り組む、ゲームエンジンUnity を用いた新たな表現。ゲームを素材やモチーフに制作される美術作品の領域についての特別講座「ヴィデオゲームアートのためのUnity講座」の授業内容がwebで学べる。http://okikata.org/gameart/枠を設けず、手法または概念として捉える多摩美の映像授業寺井弘典(情報デザイン学科 教授)谷口暁彦(情報デザイン学科 講師)菅俊一(統合デザイン学科 講師)「メディア芸術演習」では、「キネティック・アート」「インタラクティブ・アート」「サ学科を超えて開かれる、映像
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