所蔵作品展「デザインの(居)場所」(cl: 東京国立近代美術館)「デジタルの中からそのまま飛び出したようなグラフィックが、独特な空間を作り出している」(柿木原政広氏)など、佐々木さんの作品は選考委員から高い評価を得た。(年鑑『Graphic Design in Japan 2020』に掲載された選考委員コメントより引用)昨年9月、東京・銀座の『クリエイションギャラリーG8』で行われた「JAGDA新人賞展2020 佐々木俊・田中せり・西川友美」の様子。「JAGDA新人賞展2020 佐々木俊・田中せり・西川友美」展覧会ポスター書店のフェアポスター「詩 デザイン」(cl: 代官山 蔦屋書店)06佐藤可士和客員教授や水野学氏なども過去に受賞 日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)が毎年発行する会員作品集・年鑑『Graphic Design in Japan』出品者の中から今後の活躍が期待される39歳以下の有望なグラフィックデザイナーに贈られる賞。1983年の創設時から第一線で活躍する多くの異才を輩出しており、受賞経験を持つ本学教員も多い。佐々木 俊10年グラフィックデザイン卒業受賞は名前や作品を多くの人に届けるチャンス 独立してから、運良くそれなりに仕事もありました。しかし、来た仕事を「それなり」にこなすだけで本当にいいのかな? とモヤモヤすることが増えていました。グラフィックデザイナーとして自分が停滞している気がして、その環境を変えるつもりで年鑑に出品しました。学生の頃は、この賞を受賞すること自体スゴいことだと感じていましたが、いざ自分が賞をいただいてみると、まだまだ実力不足であることを実感します。「これからちゃんと頑張れよ!」というメッセージを賞という形でもらったのだと思っています。一方で、受賞によって多くの方々に自分の名前や作品を知ってもらえたということは、デザイナーにとって大きなチャンスです。これを無駄にしないように、丁寧な物づくりを続けたいと思います。これから学外コンペなどに挑戦しようとしている学生の皆さんには、自分が本当に見せたいものを楽しんで作ってほしいと思います。賞に応募すること自体は、創作にとって必ずしも重要なものではありません。気楽に、だけど真面目に取り組むことが何よりも大切ではないでしょうか。『JAGDA新人賞2020』 10年グラフィックデザイン卒業の佐々木俊さんが受賞
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