TAMABI NEWS 87号(日本画の伝統を超えて自由な発想が生まれる理由)|多摩美術大学
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クターの田口景子氏、Think the Earthのディレクターでもある上田壮一客員教授らがオンラインで参加。さらに3月2日には、ルイ・ヴィトン ジャパン本社でも発表し、CEOらから複数の賞を授与されました。学生が制作した発表時の動画を大学ホームページで公開しています。示販売会が実施される予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け開催直前で中止になったもので、1年越しの販売となりました。示デザインを手掛けた「田中一光 The POSTER」の会場造作をそのまま引き継ぎ、「田中一光へのオマージュ」シリーズのB倍判ポスター14作品を中心に、ポスター160作と書籍30冊で構成された華々しい展覧会となりました。『VASE for ARTIFICIAL FLOWER 造花のための花瓶』秋山怜美4月に行われた初回レクチャーの様子展示販売された製品の一つ「TSUYAMA CLIP」昨年度に制作したアルビオンのコスメパッケージ木下勝弘教授 退職記念展「POSTER & BOOK DESIGN」森岡龍さん小林さんが手がけたマロカル保育園の一室15情報デザイン×BIGLOBE「もうひとつの通信」をテーマに、新たな利用方法をデザイン通信技術の歴史や近未来の技術を知り、これまでにない通信方法を再発明する――情報デザインコース「メディアデザインⅠ」(担当教員:永原康史教授、清水淳子講師)では、3年生ら30名とインターネットサービスプロバイダーのビッグローブ株式会社との産学共同研究プロジェクトが、この4月から進行中です。永原教授による通信史のレクチャーや同社データセンターの見学などでインプットした知識をもとに、それぞれが構想を練り、人の気配を感じられるデバイスなど「もうひとつの通信」をテーマとした作品やプロトタイプを制作しています。7月のオープンキャンパスで公開講評会が開催されるほか、同社での学外発表も行われる予定です。森林の環境問題をテーマに学生がデザインした「美作材」の家具が東急ハンズで販売環境デザイン学科と岡山県津山市のつやま産業支援センターとの産学官共同研究「つやま家具プロジェクト」で、学生たちが森林の循環不全という環境問題をテーマに流通の仕組みから考案した椅子など5種類のプロダクトデザインが、4月、東急ハンズ新宿店で展示販売されました。津山市の家具メーカーや木製品加工メーカーが製品化したもので、特産の木材「美作材」が使用されています。昨年3月に学生も参加するかたちでの展樹脂の可能性を追求する産学共同研究でサステナブル製品の開発に取り組むプロダクトデザイン専攻studio1では、2018年より長瀬産業株式会社との産学共同で樹脂の可能性を追求する研究を行っています。「Tritan™(トライタン)」という最先端の透明な樹脂について、使用すべき新たなニーズを探り具体的な提案を行うもので、2年目は長瀬産業のオーナー企業にあたるカシオ計算機株式会社、花王株式会社、エレコム株式会社の3社に、3年目は株式会社アルビオン、株式会社ポーラ、株式会社資生堂の3社に対し、それぞれの顧客ニーズに対応するリアリティを追求したプロダクトデザインを制作しました。4年目となる今年は、コスメ系企業、ベビー用品系企業の2社に対する「Tritan™」を用いたサステナブルな製品および運用スキームの開発をテーマとした共同研究を7月にスタートする予定です。グラフィックデザイン学科が田中一光ポスターコレクション展など多彩な企画展を開催5月から6月にかけて、グラフィックデザイン学科が八王子キャンパスアートテークギャラリーで3つの多彩な企画展を開催しました。世界的なグラフィックデザイナーとして活躍した田中一光の作品を展示した「田中一光 The POSTER」では、2018年に公益財団法人DNP文化振興財団から本学に寄贈された作品のうち代表作155点のオリジナルを公開。デザイン創造の本質を展観しました。同時開催の「第2回タマグラ・ポスター展『POSTER NIPPON』2021」では、グラフィックデザイン学科の学生が『JAPAN』『日本』『NIPPON』のいずれかを表記することだけを条件に自由な発想で制作。学内審査を経て選ばれた優秀作品50点を展示しました。グラフィックデザイナーである木下勝弘教授の退職記念展は、展令和3年度入学式で俳優の森岡龍さんが登壇4月5日、令和3年度の入学式が行われました。新型コロナウイルス感染症対策により、学科・専攻ごとに学内で会場を分散して実施しました。校友会代表祝辞は俳優で11年映像演劇卒業・森岡龍さんからいただきました。森岡さんは昨年度に入学式が中止になった新2年生にも祝意を述べるとともに、「文化芸術はぼくらが生きていくうえで必要不可欠な心のワクチン。皆さんの創作活動と格闘の日々に健闘を祈ります」と激励の言葉を贈りました。式典の模様は大学公式YouTubeチャンネルで公開中です。修了生が保育園の空間デザインにアーティストとして参加12年大学院テキスタイルデザイン修了・小林万里子さんが、埼玉・東浦和の地域特性をストーリー化した「マロカル保育園」の空間デザインにアーティストとして参加しました。水と自然が豊かな地域で、古くは龍伝説もある東浦和の自然の生き物や植物などをデザインに取り込み、日常的にアートに触れることができる、子どもたちの五感を刺激する保育園を作りあげました。TAMABINEWS

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