TIIOPCS PERSONNEL NFORMATION第166回直木賞受賞作『塞王の楯』(今村翔吾著、集英社)の装丁画を、日本画・森田舞副手が手がけました。本作は戦国時代、琵琶湖畔の大津城を舞台に、最強の楯である石垣と至高の矛たる鉄砲の対決をそれぞれの職人の視点から描いた時代小説です。書籍のカバーには森田副手の作品「ground 2021(標風)」が、表紙には本作を読んで描き下ろした作品「陽裏─塞王の楯」がモノクロで採用されています。人間や人間の感情を鳥の姿に仮託する森田副手独特のモチーフが印象的です。「石積み職人が主人公であることから、石や岩を感じさせるような、岩場のような地面から深淵をのぞくような情景、時代が動くエネルギーや烈火などをイメージして仕上げました」(森田副手)4月23日、上野毛キャンパスでNHKスペシャル「東京ブラックホール」の制作陣による特別講義「映像美術表現と最先端映像技術」が行われました。俳優の山田孝之さんが過去にタイムスリップし歴史映像に入り込む表現で構成された番組で、そのビジュアル化の過程や画期的なCG/VFX の手法について解説されました。講義は同番組のトークイベント&ファンミーティングin多摩美術大学と銘打たれ、出演した伊原六花さんが登壇したほか、主演の山田さんからのビデオメッセージも上映されました。演劇舞踊デザイン学科を中心に全学科全学年の学生273名が受講。参加した学生は「ものづくりに対する厳しい言葉もあったが、これからのモチベーションになった」と話しました。5月29日〜6月5日、日本演劇学会全国大会が上野毛キャンパスで開催されました。日本演劇学会は演劇研究の学術団体で、今回は「演劇と美術」をテーマに、演劇舞踊デザイン学科の主催で行われました。本学共同研究の成果として、収集した資料等の研究展示「近代日本の演劇と吉田謙吉」および前夜祭シンポジウムで発表。さらに野田秀樹教授、舞台美術家の堀尾幸男さん、コスチューム・アーティストのひびのこづえさんらを迎えた「NODA・MAPにおける美術のポジション ――野田秀樹の作品を例として」、演劇作家の岡田利規さん、彫刻学科の高嶺格教授らを迎え、演劇と美術のボーダレスな関係について語る「演劇と美術 ―入り交じる時間と空間」という二つのシンポジウムが行われました。AWARDS CHANGE NHKスペシャル「東京ブラックホール」特別講義の様子シンポジウムⅡ「演劇と美術─入り交じる時間と空間」の様子/撮影:白浜若奈左:『塞王の楯』カバー、右:表紙上野毛キャンパス中庭に新設された学生食堂上野毛キャンパス校舎の耐震補強計画に伴い、6月21日、中庭に食堂棟がオープンしました。また、2階建ての教室棟を現在建設中です。食堂棟は本館・図書館寄りに位置し、ガラス張りで前面にテラスを設けた1階建ての建物です。東学食堂が継続して営業を行っています。緑に囲まれた明るく開放的な空間で、屋外の飲食スペースと合わせ、学生たちの憩いの場となっています。年内に竣工予定の教室棟はA・B棟側での建設を進めています。「教室・講義室」「売店」「事務室」が入り、本館にあった機能をそれぞれ移転します。耐震補強は全学的な整備計画の一環です。学生の皆さんの授業や学生生活に影響がないよう、引き続き最善を尽くし、安全・安心確保のため、速やかに対処いたします。15NHKスペシャル「東京ブラックホール」の映像技術を解説演劇と美術の新しい形を考える日本演劇学会全国大会を上野毛で開催日本画修了生で副手の森田舞さんが直木賞受賞作の装丁画を手がける上野毛キャンパスに食堂棟と教室棟を新設
元のページ ../index.html#15