多摩美大入試ガイド 2019
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2. B4の紙は下書き用紙です。3. 出題の内容に関する質問にはお答えできません。【使用紙】BBケント(荒目/B3)上か上下下上下上mm001mm001下マスキングテープ100mm100mm別紙記名票画板画面画板画面別紙記名票記名票正方形マスキングテープ記名票正方形090掲載作品は合格者より選定3. 右図のように、記名票は自身で設定した向きの右上になるように貼り、言葉を書いた別紙は左上になるように貼ること。【注意】1. 支給した鏡は補助用具です。2. B4の紙は下書き用紙です。3. 出題の内容に関する質問にはお答えできません。※補助用具として鏡を支給【使用紙】クレセントボード310(B3)構成表現(5時間)【問題】立方体を用いて「アンバランス」をテーマに美しい構成表現をしなさい。ただし、右図のように画面の中央に縦100mm×横100mmの正方形を配置し効果的に利用すること。【条件】1. 中央の正方形には回転などの変形を加えてはなら2. 立方体の素材および個数は自由。3. 立方体以外のモチーフを描いてはならない。4. 白く見せたい部分も白で塗り、未完成でないこと5. 用紙の中央、450mm×350mmを画面とし、用6. 記名票は右図のように自身で設定した用紙の向き【注意】1. 作品が波打たないように、右の図のとおりマスキングテープで用紙の4辺を画板に貼って制作してください(テープは試験場内にも用意してあります)。 また、制作終了後はテープをはがしてください。●専門試験鉛筆デッサン(5時間)【問題】「道具を使って掃除をする手」を描きなさい。作品のタイトルを別紙にあらわしなさい(10字以内)。【条件】1. 手には具体的な道具を持たせること。2. B3ボード全面を画面とし、向きは縦横自由とする。ない。を示すこと。紙の方向は自由とする。の右上になるように貼ること。・視 点 = 事象を捉える感覚とその表現が適正で感性に優れているか構成表現・理解力 = 問題の把握・理解が正しいか・発想力 = 課題を具体化するアイデアが優れているか・表現力 = アイデアを明確で適正な構成により美しく、かつ破綻なく・分析力 = 様々な素材に対して形状や質感などの特性を理解している・統合力 = 与えられた課題に対し、発想、分析、表現が効果的に絡み構成表現今回の問題のモチーフも例年と同じ立方体でしたが、画面の中央に正方形を配置しないといけないという制約条件を設けた上で、「アンバランス」をテーマとして課しました。この出題のねらいは、その場で課された一定の条件をクリアした上で、情報伝達を達成しつつ魅力的な画面を作り出すという、問題解決能力を見ることでした。評価の主なポイントは以下の2点が挙げられます。1点目は「画面の中央に正方形を配置する」という、画面構成としては安定感が出てしまいやすい条件下において「アンバランス」をどのように視覚的に構成するかという点。2点目は、いかにこの中央の正方形に引っ張られることなく、正方形を必然性のあるものとして扱いオリジナリティのある画面を作り出せるかという点です。したがって、正方形の扱いに対して発想力が問われます。例えば、正方形を単に立方体の一面とするだけではなく、地と図を入れ替えて立方体同士の隙間空間として捉えたりするのはその一例でしょう。今後は、これまでの構成表現に求められる基礎力に加え、今回のような、より思考力が求められる問題を課すことも検討しています。●採点基準鉛筆デッサン・理解力 = 問題の把握・理解が正しいか・観察力 = 日常の気付きからアイデアを導き出しているか・発想力 = イメージを具体化するアイデアが優れているか・描写力 = 構図、形、光、量感などを描写することに必要な技術が優●出題のねらい・採点ポイント鉛筆デッサン今回の問題では、テーマがこれまでの抽象的ものから具体的なものへと変わり、同時に、具体的なモチーフを持つことが条件として加わりました。出題のねらいは、これまでの「描写力」および「観察力」に加え、「独創性」を見ることにありました。ここでの「独創性」とは、「掃除」という日常生活の中の一見地味にも思える行為から発想を広げ、掃除の対象や状況、道具、方法、描く視点、「掃除」自体の捉え方の設定により、共通テーマや条件下において魅力的でオリジナリティのあるイメージを作り出せるかどうかということです。この「独創性」において、チャレンジやオリジナリティが見られた作品は高く評価しました。全体的な結果としては、室内におけるステレオタイプな掃除道具による似た状況を描いた作品が多かったのですが、「掃除道具」以外のモノを用いることや、屋外といった状況など多様な表現があってもよかったと思います。もちろん「掃除」というテーマは,掃除の内容に応じた手のかたちや力の入りかた、モチーフと手の関係性、動きを伴う行為の瞬間をどう捉えるかなど、観察力や表現力において多くのポイントを見ることができる問題ですので、その点においても従来通り評価をしています。れているか整理しているか合って作品の質を高めているか美術学部統合デザイン学科
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