入試ガイド2020|多摩美術大学
24/132

版画 美術学部絵画学科版画専攻色彩表現《評価ポイント》色彩豊かで、細部まで丁寧に描かれている画面が印象的な作品です。繊細な表現と色面の関係もバランスよく構成され、魅力的な画面となっていますが、与えられたモチーフである、赤いアクリル板の透明感、アルミホイルの金属的な質感など個々のモチーフの特徴を大切にし、明確に表現して欲しいところです。形態を単純化することだけではなく、モチーフを良く観察し、イメージをどう他者に伝えていくかという点も大事にして下さい。《評価ポイント》個々のモチーフの特徴を活かした素直な構成が魅力的です。鮮やかな色彩と水彩画特有のぼかしを、画面の中で対比させることで、主題となるモチーフの組み合わせが上手くまとめられています。各モチーフの印象的な部分を見つけ、組み合わせることができている点に、作者の鋭い観察力と構成力を感じます。《評価ポイント》甘く、みずみずしいミカンの美味しさが伝わってくるようです。しかしながら、この課題は3つの素材の違いが印象的なモチーフなので、他のモチーフとミカンを関連付け表現できていればより効果的だったかもしれません。例えば、アクリル板とミカンを重ねた部分が透けて見えていたり、アルミホイルのシワを寄らせた鏡面一部にミカンが写っていたりなど、作者のこだわりが見える工夫が欲しかったと感じます。040

元のページ  ../index.html#24

このブックを見る