日本画油画版画彫刻工芸グラフィックプロダクトテキスタイル環境メディア芸術情報芸術統合演劇舞踊劇場美術特別選抜A■■教員コメント写真は瞬間を切り取るものであるが、ポーズの重ね合わせによって、時間と空間の連続した総体が見えてくる。定点撮影によって、モデルの動きを空間のなかで客観的にとらえようとしていた作者のねらいには感心した。その結果、人間にフォーカスするのではなく、時空間を意識した作品が完成した。教員コメント動くモチーフが持っている多視点性を、デジタルメディア特有の量や解像度の質感として表現した作品である。複数のスケールの混在によって遠近感が消失し、中央に置かれた手との対比、その上で繰り広げられているであろう物語など、制限された色調の中にさまざまな要素が含まれている。教員コメント制作物を複数のフレームで提出できることを、有効に活用した作品である。全13枚がアニメーションのように連続しているわけでもなく、透過やブラーの質感がフレーム間の不可視の出来事を想像させる。背景とコラージュされた身体のスケールがまちまちであることが、別のシュルレアリズムを連想させる。教員コメントまるで前衛絵画のような身体の分断と再構成によって画面が作られている。肉体のオブジェはシュールレアリズム風のテーマを感じさせ、背景のザラついた仕上げによって、さらに超現実感が増している。この肉体のオブジェにまとわりつく黒い糸は、何を意味するのか気になるところ。メディア芸術《特別選抜A:総合型選抜》
元のページ ../index.html#93