日本画油画版画彫刻工芸グラフィックプロダクトテキスタイル環境メディア芸術情報芸術学統合演劇舞踊劇場美術一般選抜■■スキマカラ シン・ゲテモノ頭上のソイツは僕の体温を盗む。”サイボウブンレツ、カイシ”その瞬間の君は何者教員コメントこの作品では、課題文にある「新しい生命体」に対して、モノの動きと表情でうまく応えている。彫刻的な形には造型力が感じられ、それを立体感をもって紙の上に表現できており、また直接的に顔を描いていないにもかかわらず、どこかに顔的な形態を探させるようなユーモアもあり、好感を与える。教員コメント生き物らしさを、静止した画像で表現するためには、どのようにすればいいのか。その最も直接的な方法のひとつは、擬人化、特に顔を表現することである。さらに、その顔を二重にすることで、外見と内面、仮面と本性の乖離、さらには見たことのないものごとを暗示している。教員コメント作品タイトルにある細胞分裂とはまさに生物の本質であり、すべての生物は細胞でできているという根幹を示す現象だろう。このデッサンは左手の魚類のような生物から細胞分裂が終わり、右手の生物へ増殖する瞬間なのか。作者の脳内イメージにある細胞分裂という現象への恐れや、不思議さが描かれている。教員コメント植物のようでいて、動物のようでもある、見たことがあるようでいて、具体的な事物を示せない形。地球上の生命であるという共通性を持ちながらも「新しい」ものであること。そうした様々な周辺性、交雑性、不確定性のような宙ぶらりんの感覚をうまく表現している。メディア芸術《一般選抜》
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