131[教員コメント]この作者の絵には、自由な気分を感じて好きになりました。この絵に描かれているのは、湿度のハープなのでしょうか? 夕方草が生えた土から上がってくる湿気で、バーベキューをした後なんかに友人たちと楽しみながら音楽を奏でているような光景が思い浮かびました。優しくて活発な感性は他のドローイング作品からも感じる事が出来ました。とても多くの他者たちと共にある世界の中で、豊かに作品が作れる感性だなぁと、これからの作品についても期待をもっています。 [教員コメント]絵画のリアリティは写真のそれとは違う。作者にとってこの場所は、暑い日も寒い日も、雨の日も晴れの日も通学した膨大な時間が刻まれている。そこを題材に選ぶことで個人の履歴を伴った包括的な理解が生まれ、例えば空はあらゆる天候を内在した濃密な空間となっている。このようにして描かれた絵は時間を宿した豊かなリアリティをたたえている。 [教員コメント]油彩のテクニックはたぶん拙いし、1点しか持参していないし内容も理解が追い付かない。これでは評価できない、と思いながらカルトンの中を見たら、さらに理解が追い付かない世界が繰り広げられていた。そこには大量の木炭デッサンが、いやドローイングなのか下絵なのか全然なんだかよくわからないのであるが、なにかを表現したいという意欲が■れかえっていた。今後、彼の表現はどこへ向かうのか、その行方を見届けないことには夜も眠れないと思い、選考した。 (文責=千葉正也講師)(文責=菊地武彦教授)(文責=吉澤美香教授)
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