33[教員コメント]かなり重く難しいテーマ設定の選択であるが、人物の内面の表現を顔の断面に見られる連続するライン状の表現と、固く硬直した顔の表情の表現により上手く表している。また塑造版の上に顔の部分と涙の広がりなどをバランス良く構成している点も好印象となっている。[教員コメント]首元で頭部が切断され、苦しそうにこちらを見つめるポーズのこの自画像には、現実と空想が混在している。しっかりと描写された眉間の皺と呼応するように、着衣のセーターやマスクにも、意図的に皺が創出されている。執拗に描かれたこれらの皺は、観者に苦悩や痛みを語るメタファーとして機能し、力強いデッサンとなった。塑像においても、作者は制御や抑制を強いられ歪む形状を制作し、テーマの一貫性が窺える。長いコロナ禍の空気感や、簡単に戦争に突入する世界情勢の不条理など、しっかりと時代を反映した作品となっている。[教員コメント]木炭の黒のハッキリとしたトーンが印象的なデッサンである。特に髪の毛の表現が明確でありマスクの描きこみも見どころとなっているが手や首の部分の表現にもう少し時間をかけられればさらに完成度が上がったと思われる。マスクを外して今から話し出そうとしている瞬間がよく表現されている。
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