入試問題集2023｜多摩美術大学

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44［教員コメント］短刀で相手の攻撃を受け流すことに失敗し、刀が折れた様子であろうか。刀で捌く時は棟（むね）や鎬（しのぎ）ではなく、刃で受けないといけない。刀の構造には疑問を感じるが、限られた条件の中で雰囲気を感じさせる力がある。［教員コメント］雪だるまを解体するシチュエーションが描かれている。人参を優しくつまみ上げる手つきからは、雪だるまへの愛着が感じられる。雪、人参、バケツという複数のモチーフを描き分けようとする挑戦的態度に好感が持てる。［教員コメント］壊すというより割るという表現の方が適切であるが、鉈（なた）を必要以上に強く握りしめている力の入り具合からは、作者が内に秘めた破壊衝動が感じられる。鉈を持つ両手と割れた竹の関係性には、スピード感がよく表れている。［教員コメント］とっさに想定問題を出されると、無意識的に身近なモチーフが現れることは多い。これもまた愛着のあるモチーフと思われるが、ウサギの縫いぐるみの耳をちぎり壊そうとしている。耳の付け根の糸のほつれに痛々しさを感じる。