78[教員コメント]葡萄の実を思わせる木の実が、時間の経過とともに熟して落ちていく様子を表現している。実を作る茎が曲線を描きながら成長した末に大きな葉を構成する。一つひとつの黒い実の上部は太陽から受けた光の白い点で丁寧に表現され、時間の経過とともに熟成していく様子を赤へのグラデーションで美しく表現されている。[教員コメント]海の底にしっかり根付くように海面に向けて伸びようとする海藻の柔らかさ、そして透明感と躍動感が美しい。いくつかの海藻が色を変えてシルエットで重なり、空間の広がりを表現している。また海藻の周りを魚たちが泳ぎ、海面から降り注ぐ光と海藻に照らされた光のディテールの中に精細で美しい表現で描かれている。[教員コメント]夜の街並みの中から茎が伸びて、夜空に輝く月の光と、植物の実もしくは花に見立て重ねて表現している。紙面中心に月が位置し、その色は夜空の青色を背景に浮き上がるように表現されている。同時に、葉っぱの黒色と対比し静かに堂々と光輝いているのが美しく表現されている。月が大きな実りあるものを象徴している様にも感じられる。[教員コメント]「ジャックと豆の木」をもとにした表現だろうか。空に浮かぶ雲の合間に向かって豆の木が伸びていく様子が描かれている。これから登ろうとするジャックの目線の様にも見える。豆の木が曲線を描いて漂う様に伸びていく表現と、朱色に紅葉したいくつかの葉っぱが成長しリズミカルに表現されておりアクセントを演出している。
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