入試問題集2024|多摩美術大学
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121[教員コメント]鉛筆デッサンの基礎的な要件(形態、質感、位置関係、構成など)が概ね破綻なく抑えられていて良い。欲を言うなら、まずモチーフの材質や形態の魅力をもっと強く感じとり、次にそれを鉛筆の黒トーンの濃淡や、線の硬柔でさらに幅広く描き分けると、モチーフの存在感が強まり画面もより瑞々しくなるはず。[教員コメント]各モチーフの形態を概ね正確に捉えている。自然な配置と、バランスの取れた構図による統一感が好ましい。鉛筆の運び方やタッチの強弱によって手前から奥への距離や空間を巧みに表現しているが、もう一歩質感への執着が欲しい。例えばグラスの描き込みが増すことで画面全体はより引き締まったでしょう。[教員コメント]3つのモチーフを素直に配置した構図や、モチーフの形態を正確に描かれていたことは良いと思います。またワイングラスに映り込んだ描写やガラスの質感が丁寧に描かれていて好感が持てました。ゴム手袋とライスクッカーのアルミの質感がもう少し表現出来ていたら良かったと思います。[教員コメント]落ち着いた構図でそれぞれのモチーフがしっかり描写されています。ワイングラスのカップ部分の透明感やライスクッカーの白っぽい金属光沢などに難はあるものの、形や質を捉えきろうとする強い意欲を感じます。特にゴム手袋の光沢感や柔らかさなどはしっかりと伝わってくるものとなっています。[教員コメント]濃い色のモチーフにしっかりと鉛筆をのせていて、力強い作品である。思い切りの良さに好感が持てるが、その分、少々グレーの階調が足りない印象もある。繊細な階調や強弱を観察することで、空間を表現出来るであろう。又、パースや形の狂いが気にかかる。自作と距離を置き、冷静に捉える力を身につけて貰いたい。[教員コメント]ゴム手袋の扱いと色の濃さがしっかりと描写できていると思います。ライスクッカーの金属の質感もよく出ていますが、形の比率が少し違っている事で短く感じます。ワイングラスの楕円や形状が少し左右非対称になっています。3種類のモチーフの関係性を意識した縦の構図による画面構成も好感がもてる作品です。

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