入試問題集2024|多摩美術大学
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12[教員コメント]着彩、鉛筆デッサン共に画面に■がなく、隅々まで神経が行き届いた画面構成。全面黒鉛で落とした空間にモチーフが浮かび上がる鉛筆表現や、気をてらう事なく丁寧に対象に迫る人物着彩は、共に作者の気迫が満ち、堂々と見る者に語りかけて来る。それぞれ描き込む事に徹し、力量を感じさせる秀作である。[教員コメント]ゆったりと胡座を組んだモデルは、少しだけ首を傾げ、その表情に■かに緊張感をたたえている。ここは入学試験の会場なのだよ、という思いが、画面に現れ、その幾分かの気持ちの昂りによって、こちらをもハッとさせられる。そんな絵画の中の物語を伝えてくれるほど、この作品は完成度が高いような気がする。斜めに瓶が突き刺さるように描かれている。まるでミサイルが敵地にぶつかり、爆発しているようにも見える構成である。自分が立ち向かう世界や、現実の世界に対する昂ぶる思いが迸っているようにも感じられる。しかしその描写に関しては、それによってブレることも無く、しっかりとプロポーションや質感など描ききれる実力を備えていると思う。

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